ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ETC車載器リース制度 35億の無駄使い?

2005年06月16日 | ITS
以前にETC車載器リース制度について書いたが、よくよく考えてみるにこの制度って助成金だけで35億円を使うことになる。(5千円x70万台)

しかし、この制度についてのPRは殆どされていない。

オートバックスなどの店頭では宣伝されているだろうから、それをきっかけに購入する人もいるだろうが、「ETCを買いに行ったら5000円も割引があってラッキー!」という人も多いのではないか。

前の記事で指摘しているように、一般ドライバーへの普及阻害要因は価格ではないと思う。
そもそも決して高額商品ではないのだ。補助制度なんか無くたって仮に2年ローンにすれば月額600円程度。それが400円になる程度の話である。
600円/月なら買わないが400円/月なら買う、という人が一体どの位いるのだろう。

私には35億円が無駄使いされているとしか思えない。

ITSへの提言:通信ありきでは始まらない その3

2005年06月16日 | ITS
通信を前提としていたら、ITSはスタートすら切れない。

ではどうするのか?

行政と自動車メーカーの両面から考えよう。
まず行政は通信にこだわらずに現在の交通状況の改善を進めるべきである。
見通しの悪い事故多発カーブに対しては「通信の実験」なんかしていないで、さっさとセンサー+路側表示の警告システムの設置を進める。また、交通事故死ゼロを本気で目指すなら、右左折の矢印信号化、歩道設置や自転車専用道路設置などの人車分離施策をまず第一に進めるべきだ。
「歩行者に携帯端末を持たせ、それを車が察知する」なんてことを考えるのはその後、まだ10年早い。

自動車メーカーは通信に頼らない自律型のASV装備をどんどん進めていけばいい。
特にレーダーやカメラ技術による装備を早く量産し、コストを落として出来る限り多くの車に標準化する。国は、立ち上がりに勢いをつけるための補助をすべきだろう。

安全装備として本当に有効であるとユーザーが認知すれば、市場はセルフダイナミックに動く。エアバッグが良い例である。

こうした実効ある施策を進める中で、もし通信を使った方が有利な状況がでてくるなら通信を使えばいいのだ。

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以上、16日に投稿しましたが、草稿(goo blogの機能:公開しない状態で保存のこと)の状態になってしまっていることに気が付きませんでした。maikawa