写真は訪問団と野記念写真ですが、後ろにあるのは放射能汚染によって廃墟となった村々の名前が記録されている石造。
非常事態省のレクチャー、論争を経て日本政府や東電は、26年間のチェルノブイリ原発事故のウクライナ政府の総括を或る意味で吸収しているのではないか、実際の現場のジトーミル州ナロージチ地区の行政長はどう考えているのか、そんな想いで出発。
キエフから3時間のクローステン、そこから2時間、チェルノブイリ原発から西に70キロのジトーミル州ナロージチ地区。ジトーミル州の人口は160万。その中の汚染地区の第一ゾーン~第4ゾーンの全エリアを抱えてきたナロージチ地区の人口は3万人。
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現在の人口は、1万1500人、正式登録は9675人、子ども1800人因みにコローステンシ市の人口は事故前は11万人だったが7万人。移住しナロージチ地区の役場で地区長のトローヒメンコ・ヴァーリィさんと面談。質問への次の回答が実態だと理解。
「国に求めたいことはいろいろあるが、一番簡単なこと。自分が着任して2年たつが非常事態省から誰1人も来たことがない。我々の方からも絶え間なく陳情をしているがかんばしい強い反応がない」。非常事態省の日本へのアドバイスと現場の乖離の存在に愕然。
ウクライナ政府は、「チェルノブイリは終わった」と考えているようだが、ナロージチ区の26年間の放射能被ばくの実態解明が福島事故の放射能被ばく対策につながるとする木村さんの確信を地区長との面談や地域の人々の生活の中に見ることができたことは大きい。
地区長とのやり取りのあと、「チェルノブイリ救援・中部」の河田昌東さんたちのが進めているなたね栽培による土壌のセシウムの吸収とバイオ燃料生産の現場をジトーミル国立農業大学のムイコラ・ヂィードフに案内してもらったが、キエフでの報告はこれで限界。
詳細な報告を現地にいるうちに思ったものの強行軍のスケジュールで睡眠時間を減らして書いているもの間に合わず、11日の報告をアップしているのが帰国の朝13日。まず文章のみアップ。