なぜ、あのような「討論中止」勧告を出したのか理由がわからず、発言途中に「議長に注意」と後ろを振り向いて抗議してしまいました。議会事務局に「発言議事録」を要請しました。内容によっては抗議を申し入れるつもりです。コメント欄に発言内容をアップします。1、市長の政治姿勢評価、2、議会改革としての決算審議方法の改革、3、反対理由(1)=静岡駅北口駐車場会計における公文書偽造、2、反対理由(2)=マイナンバー制度、3、反対理由(3)=子宮頸がんワクチン副作用。
※反対討論原稿
2018年9月議会反対討論 2018年10月15日
ただいま上程されております認定第一号2017年度静岡市一般会計歳入歳出決算、認定第10号静岡市駐車場事業会計歳入歳出決算について、会派・緑の党グリーンズジャパンとしての反対討論を行います。
2017年度一般会計は第3次総合計画、総合戦略に基づき5大構想、6つの重点プロジェクトを位置づけ、歳入3163億余、歳出3096億余、実質収支46億余という決算状況にあります。財政指標、経常収支比率や実質公債比率、将来負担率など小中学校教職員関係事務の権限委譲による悪化、改善分があるという説明もなされています。
討論においてまず述べたいことは市長の政治姿勢に対する評価と議会改革としての決算審議のあり方の2点についてです。
前者については、市長は9月27日の「市民文化会館再整備とアリーナ構想」に関する私の質問に、「「成長・拡大」から「成熟―持続可能」な社会への転換という時代認識についてはまつや議員と同じ方向を向いている」と答弁していただきました。しかし、昨日の静岡リウマチ整形外科リハビリ病院イベントでもアリーナ複合化計画をぶちあげております。「南アルプスとリニア」質問については10月25日に希少種テーマに非公開での「建設事業影響評価協議会」の開催することや渇水期の7箇所の大井川の減水量のうちなぜ4箇所だけの公表なのか、JR東海への問合せなど事態が進展しています。JR東海は「静岡県の関心は下流域の利水分野ということで4箇所だけ計算したとの」回答とのことであります。「減水したところに戻せ」が静岡市の主張ですから西俣上流部含む3箇所を公表させるべきであります。
6月の井川トンネル基本合意により市議会決議やユネスコエコパークの理念を堅持しているのか疑問に感じます。今後、宿舎本体工事や冬の林道通行許可、林道拡幅そして本体工事と林道条例の判断が問われる場面が続きます。私自身は「人口の減少をトレンドとして受け入れ「経済規模が縮小しても新たな幸せな仕組みをめざし「小さく質の高い」社会、自治体を目指す」という姿勢にあります。市長の政治姿勢を一つ一つ注視していきたいと考えています。
後者の議会改革としての決算審査のあり方について述べます。9月決算議会に合わせ、外部評価委員会による「静岡型行政評価」と監査委員意見が示されています。議会としてこれらの水準に見合う決算審議をどのように行うのか、が求められます。外部評価委員会からは「一つの政策と事業、目的と手段、これらが単独で評価されるのでなくいくつかの政策を総括的に評価する」必要が指摘されています。本会議での佐藤せいこ議員への企画局長の「指標の見直し」答弁はその流れの中にあります。監査委員からは既に財務監査のみならず政策監査に踏み込んで毎年の指摘が行われているところです。
今回で言えば、外部評価委員会は選択した4つの政策の一つである高齢者政策については「地域で支えあう体制強化が対象となっています。それらは地域の自治会に大きく依存します。監査委員から地域包括ケアについて「地域包括ケア推進本部による事業展開のみがなされ、関係する経済局や市民局などの情勢認識や課題意識が明確でないままの状態だ」とある意味共通の指摘がなされています。一方で、私が所属する市民局審査では高齢者政策の基盤となる地域の自治会の「役員のなり手がいない」自治会のあり方についての議論がありました。いわば外部評価委員会、監査委員の指摘と重なる審議をしているわけであります。
市長部局は外部評価委員会や監査委員の指摘をもとにPDCAという形で政策のレベルアプを実践しています。こうしたことを踏まえるなら議会の決算審査も財務チェック型だけでなく政策評価に関わる審査手順が必要といえます。山梨学院大学の江藤俊昭教授は、議会からの政策サイクルの構築と実践、議会が果たさなければならない「DISCUSSION」=討論と「DECISION」=決定、このDDを行政内PDCAサイクルに組み入れるPD+DD+CAサイクルという新たな発想と手法の開発が地域経営に必要だということを提唱していますが昨年の討論でも紹介しました。
市長と議会という二元代表制において、多様な意見の集合体である議会は、議員間の討論、議決権限においてその役割が求められます。決算審議でいえば本来4日間あるところ2日間で終了するのでなく、残り2日間を議会としての政策評価に活用する議会運営、議会改革が必要です。
こうした経過を踏まえ認定第1号についての反対討論を述べます。反対理由の第1は、認定第10号静岡市駐車場事業会計歳入歳出決算も同様の反対理由でありますが、2016年6月議会でのJR静岡駅北口地下駐車場に関する議会質問のために私が請求した資料において公文書偽造が行われていたこと、及び2017年7月段階でこの偽造の事実を確認しながら2018年3月15日まで隠蔽していたこと、及び二元代表制の一方である議会に対する公務を担当する職員にあるまじき行為が行われた2017年であったという点であります。
何故、経営の基本である駐車場利用に関わる金券帳簿の偽造がおきたのか。市職員が公共サービスとして駐車場運営・経営に能力をなぜ発揮できないのか。当局はこうした検討でなく、各部署における金券類保持現場の実態調査に向かいました。行財政改革審議会において北口駐車場の指定管理者制度への移行も方向付けられています。民間には勿論、力はありますが、職員に現場力がなければ事態は改善しません。また、当時、国会において森友学園巡る財務省の公文書偽造問題が発生して、静岡市も公文書管理条例に向かわなければなりませんがそうなっていません。静岡県は条例制定に着手しています。
反対理由の第2は、この2017年度において、マイナンバー制度実用化に向けICT推進課、福祉総務課、健康づくり推進課関係などで1億6538万余が支出されている点です。繰り返されるインターネットでの個人情報の大量流失、社会保障関連のみならず銀行、医療情報を含めた国家による所得・健康などの個人情報の一括管理による監視国家化、マイナンバーを使った犯罪の多発などこの制度の導入に反対であります。分野別番号で行政は運営できます。
実態としても2017年度段階でマイナンバーカード取得者は2010年80%の目標に対して71600人10.14%です。取得者が増えることを前提に住民票や課税証明などコンビニエンスストアを活用した発行サービスを展開するとて2015年に基盤整備初期費用1億1000万余を投入しました。しかしながらコンビニでの住民票、課税証明など利用件数は12301件、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)への支払いが1年間770万余。1件あたり740円です。手数料300円のうち115円がコンビニ、に185円が市に入金されますが1件あたり555円の赤字になります。因みにこれまでの区役所での交付機による証明書発行はコンビニとの二重のサービスになるので廃止予定でしたが、利用件数は引き続き4万5242件で廃止できず、コンビニ利用が増えれば窓口の職員を他の部署にまわすことができるとの導入時答弁は果たされていません。因みに交付機では負担金1620万余で1件358円結局、マイナンバー登録者を増やすために政府によって考案されたコンビニ交付をそのまま受け入れたことがこのような無駄を作っていることになります。
反対理由の第3は、副作用により既に集団訴訟となっている子宮頸がんワクチンが勧奨接種でないとはいえ任意接種という形で続いている点です。2017年の接種者は小学生12人、中学生62人、高校生33人、114人と昨年の64人に対して50人も増えています。9月9日静岡市において全国の被害者の会の勉強会が開催され山根たづこ議員と共に参加しました。静岡市で4人の被害者がおり1人の方は訴訟原告団の一員です。2011年、12年にかけて3回接種して毎年のように突然倒れるという症状がでて大学入学するも中退し現在社会人となっているとのことでした。幸いに治療が功を奏し軽症化しているとのことです。被害者の皆さんは、静岡市が指定する順天堂大学付属病院や浜松医科大学だけでなく、副作用の症状を理解する静岡市の神経医療センターや御殿場市の虎ノ門病院の指定を切望しています。そして、副作用は接種から遅れて発症することや副作用と認識するまでに時間がかかることから、静岡市も既に1回追跡調査をやっておりますが、あらためての追跡調査を要望しています。新たな副作用を生み出す危険のある子宮頸がんワクチンは定期接種から外すべきであります。
以上で反対討論を終わります。