イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

紀ノ川河口~水軒沖釣行

2023年01月02日 | 2023釣り
場所:紀ノ川河口~水軒沖
条件:若潮 8:44干潮
釣果:ボウズ

いつもこのブログログをお読みいただいている皆さま、あけましておめでとうございます。今年もよろしければお付き合いくださいませ。

年末年始は大晦日と三が日が休日だ。初釣りは早くも1月2日で計画を立てた。毎年の初釣りは早く切り上げて港の周りの神社に初詣に行くというのが慣例だ。大晦日は不戦敗ではあったが大きい方の船を動かしているので今日は小船の出番である。
毎年、寒い時期に現れるという紀ノ川河口のコノシロを追ってみようと考えた。コノシロを釣るのではなく、この、コノシロの群れを追いかけてやって来るという超大型のブリやスズキを釣ってやろうというのだ。メータークラスの魚をイチかバチかで釣り上げようというのは年始の運試しとするのには最適である。

早朝がよいというので夜明け前には出たいと思っていたが、昨日食べすぎたせいか、トイレに何回も行っていたら出港は航海灯が必要でないくらいに明るくなってしまっていた。



全速で紀ノ川を目指したいところだが、今日も波がある。大晦日は西からの風が吹いていたので仕方がないと思っていたが、今日は東寄りの風なのに海は穏やかではない。何故なんだろう、やはり僕は何者かに歓迎されていないのかもしれない。
河口の波をなんとかやり過ごし、100円橋の上流までたどり着いた。




正月であろうが何であろうが、釣り人はどこにでもいる。僕と同じように一発大物を狙っているのか、護岸には等間隔でルアーマンが陣取っている。これも鴨川等間隔の法則というやつだろうか。



新年早々要らぬ諍いを起こしたくないので川の中ほどでエンジンをストップ。

ちなみに海上釣り堀も満員御礼だ。



通常なら魚探でコノシロの群れを探し当て、そこにスバルを放り込んでコノシロを引っ掛けてそれに大物を喰わせるというのがこの釣りのセオリーらしいが、小船には魚探を搭載していないので目視で水面がざわめいているところを見つけてやろうと考えている。
群れが見えない間はマゴチを狙っていようと、今日はロッド2本体制で加えて保険のためにコウイカの仕掛けも持ってきたので大所帯である。

同じようなことを考えているのか、僕の周辺には2馬力の船が2艘と、大型の船外機の船が1艘浮かんでいる。

 

プラグを投げたりワームを投げたりしながら辺りを窺がうが小魚らしき反応はまったくない。やっぱりそんなに簡単に釣れるものではなく、むしろ宝くじを当てるようなものなのかもしれないと思い始めてくる。そんなことを思っていると、船外機の船が移動をやめ、釣り人がロッドをシャクリはじめた。あの動きはひょっとしてコノシロを引っ掛けようとしているのだろうか?水面がざわつかなくても小魚は底の方にいるものだろうか?さすがにコバンザメのように近づくことはできないので遠くでしばらく様子を見ていたが彼らのロッドには何の変化も起きない。もともと、こういう待ちの釣りはあまり好きではないのと、早く切り上げて初詣に行こうという思いが先行してしまうのでコウイカ狙いのために新々波止の南に転進することにした。



波止の南だとそれほど波もあるまいと思っていたが、あにはからんや、ドンブラコ状態だ。



例えていうなら、ここでオシッコをしたら間違いなく海に転落してしまうというような感じである。ここでも僕は何者かに歓迎されていないようだ。
ただ、昨日食べ過ぎて胃袋の中に残ったままの食材をクネクネ消化するにはちょうど良い揺れ具合なのかもしれない。

さらに悪いことにどうも潮はほとんど動いていないようである。風は穏やかなので船の向きは波に翻弄されて安定せずぐるぐる回り、仕掛けはほぼ垂直に降りている。ああ、一番あかんパターンだなとあきらめながらアタリを待つことになってしまった。
しかし、捨てる神もあれば拾う神もある。なんだか竿先に違和感があった。思い切り合わせを入れると、何かが乗った。小さいがこれはきっとイカである・・。はずだったのだが、上がってきたのは小石であった・・。



ここは完全な泥底なのでこんなものが落ちているというのも不思議で、小石が沈んでいたとしても泥に埋もれてしまうのではないかと思うし、この広大なエリアの中で偶然だかなんだかわからないが僕の仕掛けに掛かってくるというのはちょっと不思議である。
古代の人々は、海から偶然にやって来るものを”蛭子”とよび敬ったそうだ。それは食糧危機を救ってくれるクジラの死骸であったし、異国の文化の欠けらであったのかもしれない。それを人々は神として祀ったのが次第に恵比寿信仰となっていったのである。
僕もこの石を小船のエビス様としてデッキの上に祀っておこうと思う。まあ、神様の気まぐれでまた海に帰っていくのかもしれないが。

波が治まる気配もなく、これ以上ここに留まっているのは危険かもしれないと思い、紀ノ川側から港内に入ろうと移動してみたらこっちは少し波が穏やかだ。



せっかくだからと仕掛けを降ろしてみるがやっぱり釣れないものは釣れない。早々に切り上げて初詣ツアーへ。

まずは港の氏神様にお参りをしてから、雑賀崎、田ノ浦の戎神社にお参り。

  

例年なら、天満宮、東照宮と巡ってさらに付近の神社にも参るのだが、今年は体が重い。気分的にもそうだが、実体でも大晦日から1日で2キロ以上も増えてしまっていたのであの急な階段を登るのは絶対無理だと思ってここまでにしておいた。

昨日の元旦もそうであった。ここ数年は海南市に点在する、日本書紀にまつわる神社を中心にぐるっと廻っていたのだが、そんな元気もなく名草山の東にある神社を何か所か廻るだけにしておいた。

なんだか今年のテーマは「省略」ということになりそうな幕開けになってしまった。
コメント
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