父がいなくなった実家は、ふだんは空き家になっているのだが、時々父が戻ってくるので、近くに住む妹がたまに行って換気をしたり掃除をしたりしている。
そんな妹から「あの家怖いんだけど・・・」と言われたのは1ヶ月くらい前のことだった。
どうして怖いのか聞いてみると、仏壇のある和室で、仏壇に灯明をつけてお線香を焚き手を合わせると、いつも必ずその部屋の天井の同じ場所でミシミシという家鳴りが始まるのだと言う。
妹は知らないのだけど、実は、それはずっと昔からあったことだった。
それは、まだ私が20代で実家に居た頃から分かっていた。
ただ、なぜ仏壇にお参りをすると同じ場所から音が聞こえてくるのかは分からなかった。
単なる自然現象なのか、はたまた心霊現象なのか・・・しかし、そんなことも慣れてくると気にはならなかったし、それ以上考えることもしないまま、結婚で実家を出てからはすっかり忘れていた。
ただ、その当時、私は何度かこの家で怖い経験をしている。
私が見た人とずっと続く家鳴りに関係あるのかどうか、私には分からないのだけど・・・
そのうち父もそのことに気づき、「お参りをすると必ず同じ場所が家鳴りするんだよなぁ」と不思議そうに言っていた。
それにしても、あれから30年近く同じことが続いているとは・・・
妹に「それは昔からだよ」と教えてあげると、妹もなんとなくそうだと分かっていたけど、それが心霊現象だと思うと怖いので、ただの自然現象だと信じようと思っていたそうだ。
ところが、ちょうど1ヶ月くらい前、父が家を出て高齢者住宅へ移って日も浅い頃、妹がまた誰もいない実家で仏壇に手を合わせていると、今度は今までと違う音がし始めたというのだ。
ズシン、ズシンとまるで誰かが一歩ずつゆっくりと地面を踏みしめながら歩いているような音だったそうだ。
ちょうど妹の高校生の息子も一緒にいたそうだが、二人で「一体、何だろう」と震えたそうだ。
ちなみに、その部屋の上は屋根になっていて人が歩けるような場所ではない。
その話を聞いて、私はあることを思いついていた。
そして、妹には「ちょっとやってみたいことがあるから、もう少し待っていて」と伝え、さっそく翌朝から先祖供養の時に一緒に供養を始めた。
実家にいまだにいらっしゃる方に、心をこめてお線香を手向け感謝の気持ちを送った。
始めてみると、今まで30年以上、気にしていなかったのに、実家のそれが急に気になりだした。
何をしていても、そのことが頭に浮かんでくる。
しかし、その度に感謝の言葉をかけ続けた。
そして供養を始めてから二週間が過ぎた時、やっと気にならなくなってきた。
今は思い出したときにだけ祈っているが、先日もそれをしていたところ、心の中に喜びが湧き上がってきた。
もう大丈夫かもしれない。
妹にその後、家鳴りがするか聞いてみたところ「そういえば二週間くらい前から音がしなくなった」ということだった。
二週間前と言えば、気にならなくなった頃と一致する。
「何したの?まさか除霊とか?」と妹が聞く。
「除霊なんて可哀そうなことはしないし、できないよ。ただ感謝の気持ちでお線香をあげただけ」と言うと、妹は不思議そうな顔をしていた。
それは私じゃなくても、妹がやってもよかったと思うが、妹はまだそれをする準備ができていない。
難しいことは何もないのだけど。
だから、妹が言った「除霊」なんてことはしなくてもいいし、仮に除霊をしたとしても、また同じようなことが起こるかもしれない。
ましてやお金を出して、そんなことを他人にお願いするのは愚の骨頂だと思う。
縁のある者が、心を込めて供養してあげることが一番喜んでもらえることであり、効果があるのだと思う。
そんな妹から「あの家怖いんだけど・・・」と言われたのは1ヶ月くらい前のことだった。
どうして怖いのか聞いてみると、仏壇のある和室で、仏壇に灯明をつけてお線香を焚き手を合わせると、いつも必ずその部屋の天井の同じ場所でミシミシという家鳴りが始まるのだと言う。
妹は知らないのだけど、実は、それはずっと昔からあったことだった。
それは、まだ私が20代で実家に居た頃から分かっていた。
ただ、なぜ仏壇にお参りをすると同じ場所から音が聞こえてくるのかは分からなかった。
単なる自然現象なのか、はたまた心霊現象なのか・・・しかし、そんなことも慣れてくると気にはならなかったし、それ以上考えることもしないまま、結婚で実家を出てからはすっかり忘れていた。
ただ、その当時、私は何度かこの家で怖い経験をしている。
私が見た人とずっと続く家鳴りに関係あるのかどうか、私には分からないのだけど・・・
そのうち父もそのことに気づき、「お参りをすると必ず同じ場所が家鳴りするんだよなぁ」と不思議そうに言っていた。
それにしても、あれから30年近く同じことが続いているとは・・・
妹に「それは昔からだよ」と教えてあげると、妹もなんとなくそうだと分かっていたけど、それが心霊現象だと思うと怖いので、ただの自然現象だと信じようと思っていたそうだ。
ところが、ちょうど1ヶ月くらい前、父が家を出て高齢者住宅へ移って日も浅い頃、妹がまた誰もいない実家で仏壇に手を合わせていると、今度は今までと違う音がし始めたというのだ。
ズシン、ズシンとまるで誰かが一歩ずつゆっくりと地面を踏みしめながら歩いているような音だったそうだ。
ちょうど妹の高校生の息子も一緒にいたそうだが、二人で「一体、何だろう」と震えたそうだ。
ちなみに、その部屋の上は屋根になっていて人が歩けるような場所ではない。
その話を聞いて、私はあることを思いついていた。
そして、妹には「ちょっとやってみたいことがあるから、もう少し待っていて」と伝え、さっそく翌朝から先祖供養の時に一緒に供養を始めた。
実家にいまだにいらっしゃる方に、心をこめてお線香を手向け感謝の気持ちを送った。
始めてみると、今まで30年以上、気にしていなかったのに、実家のそれが急に気になりだした。
何をしていても、そのことが頭に浮かんでくる。
しかし、その度に感謝の言葉をかけ続けた。
そして供養を始めてから二週間が過ぎた時、やっと気にならなくなってきた。
今は思い出したときにだけ祈っているが、先日もそれをしていたところ、心の中に喜びが湧き上がってきた。
もう大丈夫かもしれない。
妹にその後、家鳴りがするか聞いてみたところ「そういえば二週間くらい前から音がしなくなった」ということだった。
二週間前と言えば、気にならなくなった頃と一致する。
「何したの?まさか除霊とか?」と妹が聞く。
「除霊なんて可哀そうなことはしないし、できないよ。ただ感謝の気持ちでお線香をあげただけ」と言うと、妹は不思議そうな顔をしていた。
それは私じゃなくても、妹がやってもよかったと思うが、妹はまだそれをする準備ができていない。
難しいことは何もないのだけど。
だから、妹が言った「除霊」なんてことはしなくてもいいし、仮に除霊をしたとしても、また同じようなことが起こるかもしれない。
ましてやお金を出して、そんなことを他人にお願いするのは愚の骨頂だと思う。
縁のある者が、心を込めて供養してあげることが一番喜んでもらえることであり、効果があるのだと思う。