4ヶ月ぶりの歯科検診へ行ってきた。
本来なら3ヶ月ごとに行くのだが、歯科医院が遠い事もあって4ヶ月ごとにしてもらっている。
歯に問題はなく、ほっとして次回の予約を若い歯科衛生士さんと相談していたら、話の流れで衛生士さんが3回目の注射をする予定が決まったと話してくれた。
すでに世の中の多くの人が打ったので、打つか打たないかはもう個人の自由だと思っているが、まだ二十代の若い女性が三度も、いや、もしかしたら四回目も五回目も打つことになるかもしれないのは心配になる。
実の娘であれば、何とかやめさせたい。
「まだ治験段階だしね。長期的に安全かどうかはわからないし。特に若い人は罹っても軽く済むみたいだから(打たなくてもいいんじゃない?)それに抗体も思ったよりずっと早く下がるって言うし(打たなくていいんじゃない?)」
言葉を選びながら、打たない方がいいのではないかということを暗に伝えたかった。
ところが、若い衛生士さんはムッとした顔で「でも先に打ったスタッフは抗体が上がったって言ってました。医師も3回目でかなり上がるって言ってたそうです」と言った。
「確かに打った時は上がるでしょうけど、それがどれほど続くのかって事だよね。というか、治験だから安全性がまだわかっていないってことが一番の問題だと思うよ」
と、途中まで言いかけたところで、若い衛生士さんに反論されたので言うのをやめた。
専門家でも医者でもない普通のおばちゃんに、そんなことを言われても信じられないだろう。それより医療関係者である自分の方が、よほど知識があると思ったと思う。
このような不毛な言い争いは、身も心も消耗するので本当に嫌だ。
お互いに自分の主張を譲らず、最後は険悪ムードになる。
思えば昨年まで家族と何度となく、このような不毛な言い争いをしたことか。
あの頃は、とても強く孤独だと感じていた。
一番信頼していて、なんでも話せるはずの家族と対立する事はつらいことだ。
、、、ということを、先日電話で学生時代の一番仲の良かった友人に話したら、「私もそうだった」と教えてくれた。
彼女も治験段階の注射はしないと決めているそうだが、家族は打ちたいと言うので、何度となく話し合ったそうだ。
そして、最後は必ず険悪になったのだという。
「私たちってさ、昔から変わってるから、きっとあなたも打っていないと思ってた」と友人に言われて、近くにわかってくれる人がいたと嬉しかった。
それまでネットの中にはたくさん居たが、周りには誰も同じ意見の人がいなかったから、本当に嬉しかった。
ところで、こうなったら最後は個人の自由に任せよう、家族が打つのならそれも仕方なしと思っていたのだが、結局家族は打たなかった。
そして、友人の家族も打つことをやめたそうだ。
今や家族は、私より注射に対する拒否反応が強い。
自分で調べてみた結果、打ちたくないと思ったのだ。
やはり自分で調べて納得できるのが一番だが、先ずは調べてみようと思えたらよいのだけれど。。。
テレビを観ながら「これはおかしいだろう」と怒っている家族の変貌ぶりの方が余程おかしいと思いながら、余計なお世話だけど、3回目を打つという若い歯科衛生士さんのことを思い出していた。