ここだけの話だけど、私は一人でホテルに泊まることができない。
やも得ない事情で仕方なく、一人で泊まったことが一度だけあるが、それ以外は一度もない。
それではホテルで怖い思いをしたことがあるのかと聞かれたら、実は一度だけある。
学生時代の女友達と二人で沖縄旅行をした時に、泊まったホテルの部屋に先の大戦で亡くなった若い女性の霊が出て来られたことがあった。
その時の自分と同世代(20代)の女の子で、若くして亡くなってしまって本当にかわいそうだと同情したのが、亡くなった場所から連れて来てしまったのだと思う。
しかし、この時は一人で泊まったのでは無くて友だちと二人だった。
二人だったが、この時の恐怖たるや40年近く経った今もベスト3に入るほどの怖かった体験で、もしかしたらこの時の体験が一人でホテルに泊まれないということに少なからず影響しているのかもしれない。
そういえば、子どもの頃によく観ていた心霊の再現ドラマも影響しているのかも、、、アレは怖かった。鏡の中に映ってとか、もう怖すぎる。
とはいえ、今は実際に見えても、さほど怖くはないということもわかっている。
わかっちゃいるが、私の場合「出たらどうしよう」という恐怖心と心配が、怖さを倍増させているような気がしなくもない。
結局は「幽霊の正体見たり枯れ尾花」なのだろうと思う。(一人でホテルに泊まれないけど)
しかし、そのような恐怖体験をする度に怯えていた20代の頃と比べると、我ながら今はずいぶん強くなったと思う。
歳をとって図々しくなったという事もあるが、一番は先祖供養と神祀りをする様になったことが大きい。
特に先祖供養をしていると、多くの(亡くなった)人たちと繋がっていると思える。
先祖供養を始めた頃は、顔見知りの人たちばかり思い浮かんでいたのが、年数を重ねるうちに、顔も名前も知らず血縁もない多くの方々と繋がっているという意識に変わってきた。
それは自分自身の根が、しっかりと大地に繋がっているような、そんな安心感でもある。
もしも先祖供養をしていなければ、私は今でも幽霊に怯え、様々な問題事に悩み迷い、そして根無し草のようにふらふらと漂っていたのではないかと思う。(一人でホテルに泊まれないけど)
このような経験から、先祖供養といえば年に一度のお墓参りくらいしかしていないという人には、是非先祖供養をすることを勧めたい。
また、神社といえば初詣に行って祈願しかしていないという人に、家で毎日の神祀りもお勧めしたい。
とはいえ、やはり自分の意志が大事であり、縁というものもあるので、親しい仲であっても、いや、親しいからこそかな?勧める事はできない。
かつて先祖供養のことを話した妹も義理の姉も、始めることはなかったが、それはそれで別に良いと思っている。
せっかく話したのに〜なんて、微塵も思っていない。個人の自由は大切。
今回、何を書こうかなと思っていた時に、最近自分の中から根が生えてきたような、そんな感覚を覚えることがよくあったので、少し書いてみました。