先日いつも行く近くの銭湯に行き、お湯に浸かっていたら視線を感じた。
誰かがこちらを見てるような気がした。
そこでつぶっていた目を開けたら、離れた場所で、ちょうど向かい合う形でお湯に浸かっている方と目が合った。
でも目が合った途端、私の方が慌てて目をそらしてしまった。
また見てはいけないモノを見てしまったような気がした。
その方の年代は、40代と言ったところだろうか。
ショートヘアで、割とふくよかな女性だったが、お湯から出ている胸から上の周りには、黒いモヤがかかっており、そのお顔は人間の顔ではなく、まるで獣か何かのように非常に恐ろしいものだった。
それを見た途端、驚いて思わず目をそらしてしまったのだった。
もしかしたら今のは、目の錯覚だったのかもしれない。
そう思って、女性の視線が自分から外れたのを感じると、もう一度あらためて、その女性のお顔を見てみた。
肉眼では、(当たり前だが)普通の人間の女性に見える。
でも別の意識で見てみると、やはり恐ろしい獣のように見える。どちらが本当の姿なのだろうと思った。
ところで「また」と強調して書いたが、実はこのように見えたのは、これが初めてではない。
別の温泉でも、偶然に別の女性を見た時、獣のような恐ろしいお顔に見えて驚いたことがあった。
この時も肉眼では普通の人間に見えるのだが、別の意識で見ると、先の女性のように恐ろしい獣の姿に見える。
最初に見た時は、これは一体何なのだろうと思ったが、それ以上のことは考えることもなく、いつの間のか忘れかけていたのだが、さすがに二回目にもなると考えてしまった。
見えたのはどちらも湯船に浸かっている時で、この時の自分の意識というのが、通常の意識とは違い、ちょうど眠る直前と同じような意識になっていたと思う。
今までの経験上このような意識の時は、見えない物が見えてくることがある。
恐ろしい姿に見えたのは、このお二人の女性だけで、どちらの時も他にたくさんの入浴客がいたのだけど、獣に見える人は、他にはわからなかった。
ところで大きなお風呂は気持ちが良いので、これからも行こうと思っているが、今後もまたこのような方を見るのかもしれない。
どうして特定の人だけが、恐ろしい姿になって見えるのか?という知りたい気持ちはあるが、今はそれ以上深く考えるのはよそうと思う。
幽霊と同じで同調してはいけないと、本能が警告しているような気がする。
というわけで、気分を変えて先日行った旅の写真。
向こうまで歩くと、一体どれくらい時間がかかるのだろうと思ったほど広い草原だった。