朝からお墓参りをしてきたと言う息子夫婦が、遊びに来てくれた。
そういえば昨年のお盆にも、それぞれに関係あるお墓にお参りに行ったと言っていた。
去年も今年も息子らが行ったお墓は4ヶ所で、お嫁さんのお父さん側とお母さん側の両家のお墓。
そして我が家と私の実家のお墓で計4ヶ所になる。
みんな別の場所にあるので、周るのはさぞかし大変だっただろうと思う。
もうそれぞれが苗字を受け継いだ家の方のお墓だけでいいんじゃないかと思いもするが、やはり実家のお墓までお参りしてくれるのは嬉しい。
また先祖に想いをはせてくれる気持ちが、とても嬉しい。
ところで息子たちが行ってくれたからではないが、私たちも私の実家のお墓に行ってきた。
いつも夫の方はお盆の初日に行くが、実家のお墓はお盆前に行く。
本当はお盆中に行くものなのだろうが、お盆のシーズンには墓地周辺が大渋滞になり、入るのも出るのも大変なことになるので、毎年そのようにしている。
まだあまり人が来ていないお墓で静かに手を合わせ「迎え火を焚きますから、どうかウチにも来てください」と話しかけてきた。
お盆には迎え火を焚いて、ご先祖の霊に帰ってきてもらうと言うと、怖がりの次女はビクつくが、私は逆にみんなが来てくれると思うと嬉しくて仕方がなく、お迎えに張り切ってしまう。
と言っても、生きている人たちをもてなすわけではないので、ごちそうの準備をすることもなく、いつものお線香を長めのお線香に替えるくらいだが、ゆっくりとくつろいで欲しいという気持ちが強くなるのは、やはりお盆だからかもしれない。
そういえば学生時代の友人にお寺の娘がいたが、彼女がよく言っていた。
「お盆になると、霊が帰ってくるというのは本当だよ。お寺もね、お盆は賑やかになるんだよ」
日中にたくさんの参拝者が来て賑やかになるという意味もあるが、彼女が言っていたのは、誰もいなくなって静まりかえった夜のこと。
夜、誰もいないのにお寺の周りに敷かれた小石を歩く音が聞こえたり、壁に吊るした巻き物が勝手に揺れたり、本堂や納骨堂から音がするのは、お盆には当たり前のことだったそうだ。
当時は怖い話として、今の次女のようにびびりながら聞いていたが、今になれば、お寺に帰るしかなかった霊の方々を思うと、かわいそうでならない。
さて、、、先祖霊の皆様が帰ってくるので、少し玄関のタイルを磨いておこうかな。
なかなか億劫で後回しにしていたので、この機会にちょっと頑張ろうかなと思う。