ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

2019-11-20 16:04:54 | 日記

前回の記事では娘の就職のことを書き、就労支援事業所の職員さんと一緒に娘の様子を見に職場へ行ったことを書いた。

この時に事業所の職員さんにとても感心したことがあったので、今日はそれを書こうと思う。

一緒に行ってくれた就労支援事業所の職員さんとは、電話で何度もお話はしていたが、実際にお会いするのは、この時が初めてだった。

電話の声から若い男性だという事は分かっていたが、待ち合わせ時間にやってきた職員さんは想像以上にお若い印象があった。

20代・・・もしかしたら25歳の長女と同じくらいか、長女よりも若いかもしれない。そう思ったほどお若く見えたのだが(実際は長男と同じ27歳だった)私が持っていた若い人のイメージとは違って、腰が低く言葉遣いがとても丁寧でしっかりした印象の好青年だった。

職場へ行くまでの道中、職員さんから長女の職場での様子や今後の展開などを伺ったのだが、私の疑問にもひとつひとつ丁寧に答えて下さって、もう何の疑問も浮かんでこないほどに丁寧な説明をして頂いた。

そして、いよいよ訪問先の企業に着き玄関で呼び鈴を鳴らす前、彼は着ていたコートを脱いで手に持つと、ネクタイを整え首に下げた身分証が曲がっていないかを確認した。この様子を見て、私も慌ててコートを脱ぎ、髪を整えた。

多分これは企業を訪問する前には普通にすることだろうと思うのだが、私が感心したのは、実は帰りのことだった。

二階にある内玄関で企業側の担当者の方にお礼を言ったあと、階段を下りた所にある一階のもうひとつの玄関から外に出る。

企業の方とは二階の内玄関で別れているので一階の玄関にはもう誰もいないのだが、彼は玄関を出て扉を閉めると、おもむろに玄関の方を向きなおり深々と頭を下げたのだ。

もう誰も見ていないのに、そのまま帰っても問題はないのに、自分の就活でもないのに、まるでどこかの神社を参拝して最後に礼をするかのように深々と頭を下げて会社をあとにした。

この様子を見て、もちろん私も慌てて一緒に深々と頭を下げた。(お恥ずかしい)

このことを帰って来た長女に話すと、長女はごく普通のことのように言った。

「そうだよ。いつもそうしているよ。一人で帰る時も玄関に向かって礼をしてから帰っているよ」

そうだったのかー。そういうことをしていたとは、娘によい習慣を身につけさせて頂いてありがたいことだと思った。

そして道理で会社の年配の方が、非常に丁寧に若い彼に接していたわけかと思った。

ある意味、長女が合格したのは彼のお陰なのかもしれない。

企業の方は誰も彼が見えない場所でも礼義を尽くしていることを知らないと思うが、それでも心を込めた行為からは何か伝わるのかもしれない。

これからは見える所ばかりではなくて、見えない所での善行が実行力を増すような気がしている。

そんなわけで、若い彼から大事なことを教えられたような気がした。



 

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