ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

旅に行きたい

2014-12-28 17:43:33 | 日記
長男パインが大学のある町から帰ってきた。

今回はこちらで免許の更新に行かなければいけないパインだが、三が日が終ったらすぐに大学に戻らなければならないとかで、たった一日しか免許更新に行ける日がない。

吹雪などで交通機関が止まったらアウトになりかねない。

「もっと早く帰って来たらよかったのに」と言うと「昨日までバイトをしていたから帰れなかった」と言った。

パインはホテルで給仕のバイトをしているのだが、年末は特に忙しく帰る日の午前1時まで働いていたとか。

どうしてそんなに一生懸命アルバイトに精を出しているのかと言うと、来春の卒業旅行で海外に行きたいと思っていたからだそうだ。

「海外ってどこ行くの?」と聞くと「ヨーロッパへ行きたいと思っていたんだけど・・・」と言う。

旅行に行くことはかまわないのだが、男の子とはいえ危険なこともあるので「ちゃんとしたツアーに入りなさいよ」と忠告した。

するとパインは「実は大学を半年休学して、世界中の国を旅して来た友だちが、この前帰ってきたんだ」と話してくれた。

その友だちはもちろん男の子なのだが、中国、インド、パキスタンなど、さらにはアメリカ大陸もたった一人で旅をしてきたそうだ。

その友人によると、旅先で同じように一人で旅をする日本人の若者とたくさん出会ったそうだ。

そして、みんな一様に「深夜特急」を読んでいたそうだ。

「深夜特急」 なんとも懐かしい本の題名だ。。。

深夜特急は1986年に出版された沢木耕太郎さんの紀行小説で、第一便は実際に沢木耕太郎さんがバスだけを乗り継いでインドのデリーからロンドンまでの旅行記になっている。

その後も著者の旅行体験に基づいた旅行記が第二便、第三便と出版されて、若かった自分もバックパッカーになったような気持ちで夢中で読んだ記憶がある。

そして、ちょうど同じ頃、夫も夢中で深夜特急を読んでいた。

夫は私より夢中になり、今でも沢木耕太郎さんの深夜特急を大切に取ってある。

ところが、その深夜特急を夫はパインに「読んでごらん」と言って、ずっと前に渡していたそうだ。

もちろんパインも夢中で読んだらしい。

それを読んだからパインもヨーロッパで同じような旅をしようと思っているのだろうか?

それにしても現代でも深夜特急を読んだ若者たちが沢木さんと同じような旅に憧れて、海外へ旅に出ていたとはすこし驚きだった。

あの頃とは世界の情勢もずいぶん変わってきたと思うが、日本を飛び出して世界を見たいと言う若者の気持ちは今も変わらないのかもしれない。

「その友だちは海外で危険な目に遭わなかったの?」と聞くと「いや、いろいろ危険があったらしい」とパインが言った。

それはアメリカでのことだそうだ。

友人はアメリカでは自転車に乗って旅をしていたとか。

自転車で走っていると、車に乗った優しそうなおじさんが話しかけてきたそうだ。

おじさんは食事をごちそうしてくれて、さらに「泊まる所が決まっていないのなら家に泊まっていきなさい」と言ってくれたとか。

ここで普通の大人なら「ちょっと怪しいぞ」と思うところだが、まだ人生経験の浅い若者は「なんていい人だ」と思い込んでついて行ったそうだ。

連れて行かれた家に入った途端、優しいおじさんはとつぜん態度ががらりと変わり、怖いおじさんに豹変したのだそうだ。

つまりホモセクシャルだったわけですね・・・

間一髪で友人は窓から荷物を放り投げ、自らも窓から飛び降りて自転車に飛び乗ると、そのまま無我夢中で3時間ペダルをこぎ続け、無事に逃げ切ることができたそうだ。

そんな体験を聞かされたパインは、すこし考えが変わったようだ。

日本にいるような気分で外国に行ったら、大変なことになることもあると・・・

で、最初の話に戻るわけだが「ヨーロッパへ行こうと思っていたんだけどね、やっぱり日本の中を旅行するかもしれない」とパインが言った。

「そう、よく考えて決めたら」と言っておいた。

お金を節約しながら、しかも海外への旅は若いうちしかできないと思うので、それは本当によい経験になるだろう。

・・・が、やはり旅は、特に海外は十分に気をつけて行ってほしいと思う。

実際に海外を旅をしてきた友人の話は、パインにとってかなり参考になったのかもしれない。





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