鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

『青猫物語』②

2008-09-08 19:18:58 | Weblog
昨日のブログの続き。

舞台は、昭和8年のカフェ『青猫』で、繰り広げられる恋愛喜劇ってことでした。

昨日のブログでも書きましたが、ワタクシの座席の後の方が、一幕終了後の幕間で、厳しい評価をされていたのですが、確かに、一幕は、面白く無かったかな・・・。
コメディなんだけど、ただドタバタしていただけで・・・というのが本音。
あくまで、ワタシの勝手な見解ですが、ヒロイン『宮下そら』のキャラクター設定が、ワタシの許容範囲を超えていた為なんですね。
このヒロイン、結婚を控えた最愛の恋人がいるにもかかわらず、娼婦(・・・という表現でいいのか)を職業としているんですね・・・。
普通ありえます???
嫉妬しない男性の方が不思議だ・・・。
最愛の恋人・八起も貧乏な新劇青年という設定だから、生活の為、仕方なく・・・ということなんだろうけれど・・・昭和8年という時代背景は、女性が、お金を得る手段って娼婦とか、カフェの女給さんくらいしかなかったってことを強調したかったんでしょうか・・・?
ちょっと常識から外れたヒロインの天真爛漫で、無邪気さをキャラクター設定したためでしょうか?

多分、この『宮下そら』を演じるのは、相当難しいのではないかと思います。
見た目、楚々っと清楚で、セクシャリティを感じさせず、子供のように無邪気で、反感を買いにくい女優さんでないと、後々まで、嫌悪感を引きずるはめになるし・・・。

このドラマの主人公で、最高にタイミングの悪い男・八起を演じる北村有輝哉さん・・・。
雰囲気からして、ぴったりですね。ボケかたも自然だし・・・。もっていらっしゃる雰囲気が、緩やかというか、柔らかいというか、アカ(共産党?)系の新劇脚本家という設定でも、柔らかい雰囲気でもOK!か・・・。

カフェ・青猫のマスター役の『きたろう』さん・・・。盲目のマスターをいうシブイ役どころですが、この方の笑いを誘うコミカルさというか、もう少し前面に押し出してもよかったのではないかと思われます。
ストーリーを混乱と笑いに導くための『盲目』という設定ですが、多少、無理がありそうだし・・・。

きたろうさんの衣装は、黒のスーツに濃紺のシャツというのは、何か意味があるのかな・・・と思っていたのですが、劇の最中には、思いつかなくて、帰りの電車の中で、ふと思いついたのですが、青猫・・・ブルーキャットの『ブル』さんと呼ばれているので、それで、濃紺なんだな・・・と・・・気がつくのが遅い!

衣装も、きたろうさんだけいいなと思いましたし、他の方の衣装は、なんか、喜劇ってことを意識したのか、奇抜で美しさがまるでなく、舞台のセットがあれだけ、レトロな雰囲気を醸し出しているのに、残念でした。

なんか、酷評してしまいましたが、第二幕目からは、当時の演劇論とか、雰囲気とかがでていて、ラストに向けて、なかなか面白い展開でしたよ。
理性(八起)と感性(そら)の対立と融合のドラマ・・・とでもいいましょうか・・・。