鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

時代小説(或いは時代劇)の愉しみ

2010-03-07 21:09:01 | Weblog
冬に逆戻りしたような冷たい雨の一日。


私は、お侍さんの出てくる小説やドラマが、結構、好きです。
今年のお正月にテレビ東京で ON AIRされた『柳生武芸帖』もしっかり見てしまいましたし、久々に田村正和さん主演の『樅の木は残った』もばっちり見てしまいました。

『柳生武芸帖(五味康祐・・・すみません。すけの字が変換されませんでした)』は、硬派のチャンバラ・剣豪好きには、お勧めだし、『樅の木は残った(山本周五郎)』は、精神面での武士のドラマでした。
時代劇にも関わらず、殺陣のシーンが1回しかなかったし・・・。

映像化されると時間や配役・シナリオなんかの関係で、小説のストーリーを変更或いは、脚色で、原作とは、違ったものになる場合がほとんどだけれど、まあ、それはそれってことでしょうかね。その分、演じる役者さんが魅力的ならいいか・・・。
あまり大幅なストーリーの変更は、どうかと思うけれど・・・。

時代劇(或いは小説)の醍醐味は、ナンと言っても、端正で明快な武士道にあり・・・。
すっきりとした勧善懲悪にあるような気がします。
基準が明快だってことでしょうかね。
良いことは、良いし、悪いことは、悪いし・・・。

ドラマ開始後、40分後に、印籠が出てくるという・・・ああいったワンパターンドラマってのは、あまり好きじゃないんですけどね・・・。

時代小説というと、一番に思い浮かぶひとは、『司馬遼太郎』さんでしょうかね。
司馬さんデヴューは、割と早くて、中学1年生でした(かなり生意気?)。
司馬さんは、面白い。
何度読んでも面白い。

主人公が、雲の上のひとではなくて、等身大で身近にいるような感じがするし、完全なヒーローじゃないところが親近感をかんじますね。
『功名が辻』の山内一豊なんかその典型かな・・・。

江戸幕末の医学ドラマとでもいいましょうか。『胡蝶の夢』も随分、愉しみながら読みました。
超人的な語学の天才・島倉伊之助は、たぶん、アスペルガー症候群とかイデア・サヴァンを思わせるし、歴史の教科書には、出てこない人間の息遣いなんかを感じます。

今宵も本の中に、逃避しようと思います。