まだまだ寒い春の一日。
そう広くもないけれど、それ程、狭くもないフローリングの部屋は、東側に床から天井まで、透明なガラス戸の壁面。
目覚めたばかりの新緑が、蛍光色を含んで、あたりを、初々しいばかりの緑に染める。
外は、灰色の空に覆われ、銀の糸のような雨が降っている。
部屋の中央には、ベッドが置かれ、病み疲れ、長い療養を、いま終えんばかりのわずかな時間、天井を仰ぎ、
(そろそろ・・・かな)
と思う。
雨の音が、パラパラして、ふと・・・ああ、あの曲が聴きたいな・・・と思う。
誰もいない。
身体はもう動かず、かすかな意識だけがある。
静かな静かな雨の午後。
一応、季節は、桜も終わって、新緑まばゆい頃・・・。
小規模な一戸建てだけれど、瀟洒な昭和初期を模した建築。
病気ばかりで、外へも出られず、相当つまらない人生だったな・・・と思う。
それでも、思ったより、長く生きることができたね。
この家もこの庭も、私の愛した私の棲家。
死ぬ前に聞きたい曲は(いまのところ)、face to ace の 『灯』 と 『Silence』。
取りあえず、聴きながら死にたいが、曲をかけてくれるひとがいないから、自分の頭で、再生しながら、死んでいくことにしよう・・・。
ほんとうに、おもしろくも、おかしくも、たのしくも、うれしくもない、なにもないじんせいだったな・・・。
こんなじんせいで、よかったんだろうか・・・?
・・・などと、自問自答しながら死んでいくに違いない。たぶん・・・。
最後をシュミュレーションしてみた。
こういう状態で、臨終を迎える予定ならば、まず、昭和初期を模したような庭付きの一戸建てを購入せねばならないが・・・コレかなり・・・難題・・・!っていうか、絶対無理かも・・・。
そう広くもないけれど、それ程、狭くもないフローリングの部屋は、東側に床から天井まで、透明なガラス戸の壁面。
目覚めたばかりの新緑が、蛍光色を含んで、あたりを、初々しいばかりの緑に染める。
外は、灰色の空に覆われ、銀の糸のような雨が降っている。
部屋の中央には、ベッドが置かれ、病み疲れ、長い療養を、いま終えんばかりのわずかな時間、天井を仰ぎ、
(そろそろ・・・かな)
と思う。
雨の音が、パラパラして、ふと・・・ああ、あの曲が聴きたいな・・・と思う。
誰もいない。
身体はもう動かず、かすかな意識だけがある。
静かな静かな雨の午後。
一応、季節は、桜も終わって、新緑まばゆい頃・・・。
小規模な一戸建てだけれど、瀟洒な昭和初期を模した建築。
病気ばかりで、外へも出られず、相当つまらない人生だったな・・・と思う。
それでも、思ったより、長く生きることができたね。
この家もこの庭も、私の愛した私の棲家。
死ぬ前に聞きたい曲は(いまのところ)、face to ace の 『灯』 と 『Silence』。
取りあえず、聴きながら死にたいが、曲をかけてくれるひとがいないから、自分の頭で、再生しながら、死んでいくことにしよう・・・。
ほんとうに、おもしろくも、おかしくも、たのしくも、うれしくもない、なにもないじんせいだったな・・・。
こんなじんせいで、よかったんだろうか・・・?
・・・などと、自問自答しながら死んでいくに違いない。たぶん・・・。
最後をシュミュレーションしてみた。
こういう状態で、臨終を迎える予定ならば、まず、昭和初期を模したような庭付きの一戸建てを購入せねばならないが・・・コレかなり・・・難題・・・!っていうか、絶対無理かも・・・。