鼎子堂(Teishi-Do)

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『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』

2014-10-22 22:55:57 | Weblog
 
終日、冷たい雨。

昨日(21日)は、夕刻より、相方と隣々市のシネ・コンへ、『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』
を鑑賞に。

クール・ビューティ・・・この形容詞は、グレース・ケリーの為にある言葉だろう。
ハリウッドから、欧州の伝統ある小国・モナコ大公の妃となった彼女は、まさに、シンデレラ・ストーリーを地で行くような、女の子に生まれたならば、誰だって、一度は、そんなストーリーを夢見るのではないだろうか?

1960年代の欧州が、まだその伝統と誇りを保っていた時代、新興国?であるアメリカの女優が、伝統と格式のヴェールに覆われた小国で、たぶん思いもしなかったであろう国家存亡の危機に直面する情勢の中、翻弄され、歴史の舞台に登場する。

国庫はカラっぽ。フランスの干渉。
経済封鎖をチラつかせる大国フランスのド・ゴールと渡り合うのは、軍隊を持たず、自国の防衛の手段のないグレースの夫であるレーニエ大公。
モナコにあるのは、宮殿とカジノと伝統の誇りだけ。
孤立するモナコに、欧州の列強は、背を向ける。レーニエの唯一の味方は、グレースだけだ。

地中海に面したこの美しい小国は、シンデレラ・ストーリーを演じるには、最高の舞台だ。
映画は、当時のニュース・フィルムを交えながら、展開されていく。

誰もが王子様と結婚できる訳ではない・・・が、公妃というのが、これ程、大変な職業?であるとは・・・。
モナコ存亡の危機を乗り切ったあとも、公妃を演じきらねばならなかったグレース・ケリーに、安らぎは、あったのだろうか?

グレース・ケリー役に、ニコール・キッドマン。アクションスターである彼女が、ハリウッドの偉大な女優グレース・ケリーを演じる。

レーニエ大公が、妙に、カッコよかった。ティム・ロスという英国の俳優さんらしい。

グレースに、モナコ式貴族の仕来りを教育するデリエール伯爵に、こちらも英国のデレク・ジャコビという俳優さんだ。やはり欧州の貴族を演じるのは、欧州の俳優さんじゃないとダメかも?

1960年代といえば、オペラ歌手のマリア・カラス、その恋人の大富豪アリストテレス・ソクラテス・オナシスだろう。彼らもスクリーンにキーパーソンとして登場していた。

ノスタルジックな60年代の空気を満喫できる良質な映画に仕上がっていた。
公妃の身につける宝石類も見所で、終局のダイヤモンドのネックレスは、一見に値する。
ヨーロッパならではの宝飾品。

・・・関係ないが、名香智子氏描く、『シャルトル』シリーズに登場する私の大好きなロノス王国のリオン皇太子は、もしかするとモナコ公国がモデルかな?と思ったりして・・・。