乾いた冬晴れの節分。
昨日(2月2日)
公開初日の映画『鬼滅の刃』絆の軌跡、そして柱稽古へ を鑑賞。
物語は、中盤から後半へ・・・といったところで、今春のテレビアニメ柱稽古編オンエアに向けた序章(第一話)の公開。
映画化された無限列車編から、遊郭編、刀鍛冶の里編、柱稽古編とテレビアニメでつなぎ、フィナーレの無限城編を、再び、映画で製作という流れになるのだろうか。
この物語の原作者・吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)氏が、女性作家であったということ、世間に姿を見せないミステリアスな作家であったということもさることながら、細部の設定が、とても30歳前の作品であることに、いつもながら驚きを隠せない。
2次元の・・・紙の上(コミック)だけであったら、これ程、世間に広まることもなかったであろう・・・と思えるのは、アニメーション技術の進歩、色彩の豊かさの中に、日本の美が散りばめられていて(これは、時代背景が大正時代であり、明治と昭和に挟まれたベルエポック的な美しい時代という設定も秀逸だと思うし)、音楽も邪魔にならない。
そんな様々な要因が、幾重にも重なっているあたり・・・。
実際、コミック本のみでは、理解できない物語も、アニメーション化で、鮮明になっているあたり。
そして、アニメーションでは、セリフや固有名詞が、難しいので、コミック本で、追認識する。
特に、登場人物の名称が、読めない・・・原作者のお名前からして、正確に読むのが難しいのではないだろうか。
竈門(かまど)、禰豆子(ねずこ)、善逸(ぜんいつ)、栗花落(つゆり)、産屋敷(うぶやしき)、不死川(しなづがわ)、小芭内(おばない)、悲鳴嶼(ひめじま)、鬼舞辻(きぶつじ)、猗窩座(あかざ)・・・登場人物の名称からして、まず初見では、読めないし、聞き取れないし、覚えづらい。
鬼殺隊(きさつたい)の技である呼吸の名称、血鬼術(けっきじゅつ)の名称・・・など、漢字のもつ美しさ、文字を連ねての意味遊び・・・。
日本文学、特に民俗学に深い造詣があるひとでないと作り上げられないその世界観(昨今の軽い異世界ものなどとは、一線を画すものがあると感じる)。
物語の中の謎解きも意味深い。
視覚で、聴覚で、感覚で・・・そういう物語なのかもしれない。