朝は晴れていたのに、正午前から鉛色の雲が沸いてきて、雪舞い寒い・・・。
昨日は立春だったけれども、真冬本番。
立春寒波襲来で、週末迄、酷寒の日が続く予報・・・。
昨日の立春の日。映画『雪の花~ともに在りて』を鑑賞。
幕末の福井藩。疱瘡(天然痘)の流行で、治療法がない時代。
町医者の笠原良策は、蘭方の種痘で、疱瘡完治の可能性を見出し、その普及に命を懸ける。
様々な障害を乗り越え、疱瘡治療を確立する。
正統派の時代劇・・・なのだと思う。
美しい風景描写と音楽、信念は必ず実を結ぶ・・・といった現代には、失われてしまった過去の遺産的な・・・。
それなのに・・・ああそうなのね・・・という感想。
早いハナシが、資金力があって、きれいな画像で・・・でも、中身が薄いというか・・・。
生真面目で、努力家の主人公を演じる松坂桃李とその妻役の芳根京子は、端正な夫婦役だったけれど、きれいな芳根京子は、演技が残念。セリフが上手くないので(上手くないんじゃなくて、下手なのかも?)なんだか浮いている。
そして、肝心の(←コレも勝手にそう思っているだけなのだけれど)・・・福井藩主・松平春嶽の登場が、なかった。この物語の陰の主役として登場してもよかったのではないか・・・吉村昭の原作にも、登場がなかったのかもしれないが(未読なのでわかりません)。
福井藩言うたら、松平春嶽でしょ!と私が、勝手に思っているだけ・・・なんだけれど。
そう・・・忠臣蔵に柳沢吉保の登場がないのと同じ???(いや全然違うから・・・)。
先日鑑賞した『室町無頼』でも、応仁の乱のオオモトである稀代の悪女?『日野富子』の登場がなくて、将軍様のセリフの中の一言だけ(しかも、実名ではなく御台様?だったような???)と同じで・・・。テレビでいう『ナレ死(ナレーションで死んだことにする)』っぽい???・・・というか・・・。
(全然、関係ないけれど、某国営放送で、松平春嶽を演じた津田寛治のイメージが離れない・・・)
名も富も求めない医療一筋・・・コレがテーマだったから、藩政は、まあどうでもいいといえば、どうでもいいんだけれど・・・。ここは、名君の登場が欲しいところだったのに、見事に端折られてしまった感が否めない・・・と勝手に思っている訳で・・・。
そんなこんなで、流れていく映像と音楽?をみる映画なんだろう・・・たぶん。音楽は加古隆だし。