曇り午後から雨。
薄暗いような一日。
日付も変わろうとする頃、お茶をいれに、階下に降り、キッチンの電気を点けると同時に、食器棚の上から、ドサっ!という音がして、驚いて、慄いた。
一瞬、なんだかわからなかったのだけれど、落下地点から、白いものが、サササっ!と寄ってきた。
青目のシロネコである。
何処から、侵入してきたのかわからないけれど、築ン十年のボロ屋であるから、たぶん、いろいろな侵入口があるのかもしれない。
因みに、このシロネコ、網戸などの軽いモノなら、爪をひっかけて、開けてしまったりするのだけれど。
2メートルはある食器棚から、着地する身体能力。
瞬足で、階段を駆け上がる。
屋根の上にいたり、細いフェンスの上をジョウズに歩いたり・・・。
猫って凄いな・・・。
因みにこのシロネコ。
・・・デカイ。
まっすぐで、長いシッポ。
全身マッシロのかなりの美猫。
ひとを怖がらず、フレンドリー。
削り節が大好き・・・。
このシロネコのモトの飼い主は、どんなひとだったんだろう?
こんなに、ひとなつこくて、ヒトを警戒しない猫に育てたのだから、よほど、可愛がっていたのだろうな。
どんな理由で、手放したのか、或いは、迷い子になったのか・・・。
シロネコが、ヒトのことばを、話せたなら、これまでの彼の物語を、私は、聞いてみたい。
このシロネコだけに限ったことではないけれど、縁あった猫達に、その生い立ちを聞いてみたいと叶わぬ思いを抱いている。