久々に、本を読む。
翳りの出てきた初夏の空を、緑が覆い尽くす樹々の間を通過して、堕ちてくる緑に染まった緑の光を眺めながら・・・。
なんという芳醇な時だろう・・・。
暫く忘れていたこの麗しき午後。
(休日っていいですね・・・)
心の中で、呟いて、声に出して言ってみる。
『休日っていいですね!』
これは、回帰。
原初に戻る・・・感覚。
こんな読書は、随分、久しぶりで、居心地の良さは、抜群。
ひとりで、いるとこんなに楽しい。
(少し前までは、苦痛だったりした。でも、ヒトと会ってても、虚しいばかりでもあった)
簡単な食事をして、さて、さて、食後は、珈琲とアイスクリーム。
これも、久々。
熱い珈琲と冷たいアイスクリーム。
苦さと甘さ。
相反する二つが、同時に溶け合う。
至福の世界。
もともと、『そこ』にあったものが、無くなって、それを、欲しがるのが、『欲求』。
・・・つまり、ここんとこ、私は、『欲求不満』だったのですね。
原初に帰る。
回帰する・・・。
私は、休日に、本に、回帰する。
麗しき午後。秀逸な午後。