10月15日(土) 晴
大阪に戻る次男の車で、名張市勤労福祉会館の小会議室に行く。
帰り道は、徒歩に決めている。
令和4年10月度の「名張市がん・難病相談室」には、ことし8月、50年ぶりに奇跡のようにご縁が繋がった、亡き(高楠)則子姉さまの教え子・久美子さんと、彼女のご友人・ひろみさんが来てくださった。
お二人は、ご近所の友人同士。 なんと生年月日がピタリ合って、そんなことからも、とても親しく付き合っておられるそうだ。
久美子さんが帰って行かれた後、14㌢もの卵巣がんを切除後、抗がん闘病に入られ、今も数々の不定愁訴を抱えておられるひろみさんと、体験した者同士の共感に励まされながら、「きっと良くなる、必ず良くなる」と繰り返し、「本当に、良くなって行かれますから!」と、エールを贈る。
卵巣がんの治療も、今では個々の患者のがんの特徴や身体的・精神的状況、要望などに合わせた先進治療が受けられるようになり、抗がん剤の種類や療法も飛躍的に進化し、分子標的薬で保険適用できるものもあり、信頼できるDrとともに、自らのがんを駆逐する闘病が可能になった。
30年前、命の瀬戸際に追い込まれた時の私には、CAP療法(カルボプラチン+アドリアマイシン+シスプラチン)しか闘う武器は無く、いずれも鉱物由来の薬剤であるため生体の拒否反応は激烈で、いやもう、まったく、参った参った。
けれども、夫のため、二人の息子のため、郷里の舅姑のため、何より天職と決めた仕事のため、この命、むざむざ捨てるわけにはいかないのだった。
篁さんもひろみさんも、今果敢に抗がん闘病中の皆々さまも、かけがえのないそのお命、きっと必ず良くなると信じ、ご一緒に明るく強く前向きに!
常連の佐藤篁氏が長い木の棒を持参され、ロッカーの上にあげたダンボール箱の持ち手の穴に器用に差し込んでテーブルに降ろし、カッターナイフであっという間にブックスタンドを作ってくださった。
今も毎月名古屋の愛知がんセンターに通い、抗がん治療を受けておられる。
「辛いのも、しんどいのも生きている証拠ですよ」とお伝えして、この言葉を残して逝かれた、金つなぎの会の故・吉原敦子理事を深く想う。
発足当時の金つなぎの会を、住井エイ理事と一生懸命に支えてくださった。
メラノーマの再発・転移と果敢に向き合い、凛々しく雄々しく優しく逝かれた。
敦子さん。 あの日あなたが残していかれた燃える【いのち】を、原発不明の転移がんと闘う篁氏に、いま、力強く使わせていただきますね。
『ライフライン21 がんの先進医療』(蕗書房、1冊1,122円)という雑誌がある。書名のとおり、がんの先進医療を中心にした網羅情報が満載で、このシリーズの情報だけでも、患者の知りたいこと学びたいことが叶う、がん患者にはとてもありがたい雑誌だ。
2011年3月創刊の、第1号には「特集 ①重粒子線治療 ②陽子線治療 」が総力取材され、その情報は今も色褪せない。
がんを明るく前向きに語る・金つなぎの会(金つなぎの会)は、今年、「コロナ禍にも負けない患者会活動」をご取材いただき、基佐江里(もとい・さえさと)社長にお見知りいただけることになった。
そのご縁で、このたび「名張市がん・難病相談室付属がん専門図書さろん」に、全巻46冊をご恵贈いただくという、有り得ない僥倖に驚き、また有難くうれしく、なるべく早く病友の皆さまに利用して喜んでいただきたいと心が逸る。
基社長、本当にありがとうございます。
心から、感謝申し上げます。
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