7月15日(金) 曇
午前9時の電車で大阪中津のFM千里のスタジオに行く。
今日のレッスンは、講談だ。
講師の旭堂南照さんは妙齢の女性で、高めのお声が良くとおる。
師匠は、故・四代目旭堂小南陵さん。のちに、四代目南陵を襲名。
さくらは、小南陵時代にいささかのご厚誼をいただいた。
外題は、講談『宇治川の一番渡り』、梶原・佐々木による川渡り一番乗り軍記の一節とあって、その上(かみ)の絵草子を脳裏に映しながら、歴史ものが好きなさくらは、興に乗りぱんぱん、ぱぱん、ぱんぱん。
「…、二十三筋差したる鴻(こう)の元ジメの矢を頭高(づだか)に背負い、塗滋藤(ぬりしげとう)の弓を左(ひんだり)の脇つぼにつけ、白金(しろがね)造り三尺二寸の陣刀を佩き、銀唐草の采配は…」
やたらふり仮名の多い七五調のひと下りを師匠の語りに倣って読み下す。
「(素人の初見にしては)完璧です♪」と予想外のお褒めをいただき、さくら@天にも昇る心地がする。
「師匠、弟子入りさせてくださいませぇ!」
◆
それにしても、一時戻りかけていた道頓堀の人波がぐんっと減り、盛況時の2~3割になっている。
行き交うのはお若いカップル、男女別のグループのみで、高齢者は一人も見なかった。 嗚呼、没法師!
楽しく声を張り上げた非日常の余韻を胸に、道頓堀くれおーるに行く。
このお店の「ネギたっぷり生卵」たこ焼きが好きなのだ。
病友の岡田さんと、月内血糖値の比べあいをし、「中々下がらないよねぇ」と嘆きながら、グラスワインの赤を頼む。
主治医の鈴木Drから、赤ワインの効能を聞いているから、有難く乾杯!
この後、布施の鈴木診療所に回り、1か月検診と投薬。
「この数値で良いでしょう。 認知症? 昨日の夕飯に何を食べましたか? …忘れたことをストーリーで語れるのは認知症ではありません」
周囲に認知症の友人・知人が増えておられるので、Drの一言一言を心に刻む。
午後7時過ぎに名張着のお迎えをママに頼んだものの、名張を二駅乗り越してしまった万年睡眠不足症のさくら、長孫に叱られ、週末の夕ご飯にすき焼きをご馳走することで折り合いをつけた。
8時からご近所さんとの恒例の三人会。
笑って食べて、お茶と珈琲を飲んで笑って、夜が更けた。
有難くも長い一日であった。
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