昨日の午後4時過ぎ、急に滝のように雨が降ってきた。東の雲の上には青空が見える。西の雲の間には太陽が見える。「お天気雨ね」とカミさんは言う。あっという間に、まるで雲の中にいるように周りが見えなくなってしまった。雷が鳴り、雨の降り方はいっそう強まった。
今日の正午頃、急に強い南風が吹いてきて、部屋の中の物が飛び散った。見ると東から黒い雲が勢いよく近づいて来る。またしてもあっという間に滝のような雨だ。稲妻が光り、ゴーンと雷が落ちる。ほとんど同時だったから、雷はかなり近い。30分もすると嘘のように青い空に戻った。
局所的な豪雨が予想されていたが、こんなにも何度も繰り返されると思っていなかった。「特別な夏」に終わりは無いのだろうか。行事もなく、外出することもなく、家に閉じ籠っているから読書は進む。市民講座の仲間で寺の住職をしている先輩が、私が仏教に関心があることを知り、紹介してくれた本がとても面白かった。
釈迦が教えた仏教は、日本で最高に止揚されたと私は思っている。親鸞の教えが広まったのも分かる。けれど、坊主が唱える経典を一体誰が理解しているのだろう。一般の人は分からないから、経典を読む人に特別な力があるように見えてしまう。キリスト教が広まったのは聖書を印刷して、誰もが読めるようにしたからだ。
ドイツ人の青年はキリスト教に限界を感じ、仏教に救いを求めて日本にやってきた。ところが日本人は仏教に関心が無い。坊主は「救い」を語らず、葬儀を行うことを仕事にしている。彼は絶望するが、禅修行を行う寺に辿り着き、釈迦が行ったように修行に励む。そこで、修行するのは資格を取り、親の寺を継ぐための人が多いことを知る。
『迷える者の禅修行』(新潮新書)は、私の興味を満たしてくれた。
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