「食事券があるから」と言われて、久しぶりにというか、2年ぶりに名古屋駅前で食事をした。カミさんは5時から点灯するイルミネーションを待って、写真を撮り孫たちにメールしていた。実にたくさんの人がカミさんと同じようにスマホを掲げている。
若い男女が多いかといえばそうでもなく、子ども連れの家族や私たちのような老夫婦も目立つ。車イスのダンナにこの光景を見せようと前に行く婦人もいるし、外国人と思われる幾人かも何やら言いながら記念写真を撮っていた。
学校帰りの女子高校生は寒さを感じないのか、道路に座り込んで互いのスマホを見せ合っている。まだ11月の末だが、早くも讃美歌がどこからか流れてくる。もうクリスマスなのか、行き交う人はどことなく嬉しそうな顔をしている。
寒さの中で、ミニスカートから素足を誇るように歩く女性たちがいる。日本の女性はこんなにもきれいな脚なんだと見取れていた。イルミネーションの撮影に満足して、食事券が使えるという店を示して「どこにする?」と聞いたのに、「狭い所は心配だから」と言い、前にも来たことのある店に入って行く。
ビールと生ハムを注文し、乾杯をする。人がどんどん入ってきて、あちらこちらで「カンパイ」の声が聞こえる。私たちの席の隣りに若い女性が2人でやって来て、「家では飲めないビールとワインにしよう」と話している。女性だけで来ているグループもいるが、隣りのように女性2人組は結構多い。
私たちも「残り少ないビール」を小グラスでいただき、最後にチェコ産の赤ワインをグラスでいただき、「ワインにはこのチーズが合うね」などと知ったかぶりで話す。都会はコロナ禍など「どこ吹く風」と言わんばかりに賑やかだった。あんなにコロナを心配していたのになぜか安心した、少し遅れた結婚記念日の夜だった。
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