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『外資の正体』高杉良著【その2】

2015年12月29日 | O60→70(オーバー70歳)
本書の第4章以降に、興味深い記述がありましたので、抜き書きをさせていただきます。

【145ページ】
小林陽太郎(経済同友会代表幹事)
企業に対する忠誠心とは何かといえば、それは企業が拠って立つ価値観に対する忠誠心だと思います。つまり企業という殻に忠誠を誓うのではなく、そこに共有てきる価値観があるかどうか。その意味で面白く仕事ができる会社かどうかというのは1つのキーワードだと思うんですね。
我田引水になりますが、富士ゼロックスも10年ほど前に「強い会社」「面白い会社」「優しい会社」という3つのキーワードを掲げましたが、当時「面白い」という言葉を前面に打ち出すのは不真面目ではないかという意見もありました。でも、人は強制されるのではなく、自分が面白いと思わなければ本当にいい仕事はできないのではないでしょうか。

[ken] 小林陽太郎さん、および富士ゼロックスは、私の尊敬する経営者、そして信頼すべき企業の筆頭です。しかし、本書はここでも、「共有できる」であるべきところが「共有てきる」という単純な校正ミスがありました。2002年当時、出版界で働く人たちの質的低下が、すでにここまで来ているのか、と再認識させられました。早く売り抜くために、「校正」「再校」「念校」といった出版物に対する一連の作業が、手抜きという形で効率化された結果、本に対する信頼性をますます損ねているのですね。以前は、こんなひどい誤字は稀であり、読者全体の目も厳しかったと思います。
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