せんしゅう亭・桂春蝶の会~2021.02.07
一、笑福亭笑利・・・・・・「看板の一」
初めての出会い、どっしりと構えたしっかりした高座。
古典の良さ、噺の良さを、全面に押し出し、奇をてらうこともなく、私の好きなタイプ。
こういう落語家さんは、五年後、十年後が大いに楽しみでおます。
二、桂三度・・・・・・・・・・「代書」
「代書」、これは一番新しく今や旬の“雀太”さんのバージョン。
あの完全にパロディ化した雀太さんの、またそのコピー版、やはり雀太さんのを聞きなれていると、随所に無理、ずれ、綻び、を感じますな。
落語の難しさですな、稽古をつけて貰いながらも、あまりにもその人の個性が強過ぎているのは、芸事は真似るから始まるといわれながらも、匂いが、臭いが、強烈過ぎて難しおますな。
三、桂春蝶・・・・・・・・・・「明烏」
これは珍しく江戸落語のトリネタ「明烏」。
桂文楽の名人芸で有名な噺。舞台を吉原から大阪、新町へ移しているが、今風に手を入れているが、
聞いたことがないが柳家喬太郎さんが「明烏」すればこんな風になるんではないかと思う演出。
春蝶さん得意の女のシナを随所にちりばめながら進めていく。
でもあの有名な“甘納豆”を食べるのはつま楊枝ではなかったですが残していましたな。
江戸噺、ドンドン、こちらへ逆投入してほしいですな。
(王子の狐、火事息子、ぞろぞろ、権兵衛狸、富久、二階ぞめき、干物箱、船徳)でも、侍、武士が出てくる噺は上方ではやはり違和感があるんでしょうか・・・。
2021年度のせんしゅう亭の落語会、スケジュールが決まってないようですが、
コロナが落ち着いたら、隔月で開催して欲しいですな。
せんしゅう亭~桂春蝶の会~
2021年2月7日(日)午後2:00開演
浪切ホール
一、笑福亭笑利・・・・・・「看板の一」
二、桂三度・・・・・・・・・・「代書」
三、桂春蝶・・・・・・・・・・「明烏」