大阪力-あなたと街に元気を取り戻すヒント (PHP文庫) | |
丹波 元 | |
PHP研究所 |
大阪人について、あれやこれや、大阪は必ず復興すると帯に書いてあるが、
この本の初版から、もう五年経過、いっこうにその兆しが見えないのは、
やはり、大阪の時代ではもはや無いのか・・・。
はじめに、「遠交近攻」なる言葉をあげ、大阪人気質を説明している。
本来「史記」の中に出てくる言葉であり、遠国とは親しく交わり、
近国を攻めようという政策のこと。
大阪人は例外であり、東京人が「ダ埼玉」、「ダ千葉」だと嘲るのを聞いて、
「他人のことが言えた柄かいな」とあきれてる。
ただ、例外、東京に対しては官僚による中央集権システムが気に入らなくて、
「遠攻近交」となっている。
まあ、大阪弁の複雑デあるが、ユーモアでニュアンスが飛びきり豊かであると、
その典型的な例が、動詞の「する」の活用形の変化であると。
標準語の「~するよ」が、大阪弁だと「~するわ」になる。
だが、敬語体になると「~します」、「~しま」、「~しまっさ」になり
更に卑語になると、「~しよるわい」、「~しくさるわい」と段々下品になる。
大阪弁は笑いの芸に向いた言葉である。その具体例が、
古くから大阪に伝わる「シャレ言葉」である。
ねずっちのなぞかけがブームになってますが、基本的定番をご披露。
○実行力の伴わない人に対して、
「大晦日の髪結い」・・・心は、結う(言う)ばかり。
○下手なシャレを飛ばす人に、
「黒犬のおいど」・・・心は、尾も白うない。
○腐れ縁の仲に対して、
「ちびた鋸」・・・心は、切っても切れん。
○思案するのを
「冬の蛙」・・・心は、寒蛙(考える)
○待ったなしを
「汽車の発車」
○自慢気な人を
「ツルのない眼鏡」・・・心は、鼻にかけている。
○赤字続きであること
「女にふんどし」・・・心は、くいこむ一方。
○ひやかし客を
「夏の蛤」・・・、心は、実ぃ腐って貝腐らん。(見いくさって、買いくさらん)
○おかわりすることを、
「狸のキンタマ」・・・心は、股いっぱい。(また、一杯)
○物事に詳しいことを
「蚕の小便」・・・心は、桑シー。
まあ、この五年間で私の周辺で変わったことはといえば、
天満天神繁昌亭ができ、眠っていた、落語、笑いに目覚め、
新しいお友達が、たくさんできたことですかな。
大阪力は、この時代、必要とされているのか・・・・
読めば読むほど、考えさせられる本ですな。
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