大河ドラマ「風林火山」では、タイトルが示す通り、孫子の兵法がしばしば引用されています。
昨日の放送では風林火山の他に、「兵に常勢無く、水に常形無し」なんてのも出てきましたね。
孫子の兵法が素晴らしい点は、それが単なる戦争の方法論に止まらず、
実生活にも役立つトピックが満載だというところにあります。
(以前の記事も読んでみて下さい)
だからこそ、今日まで名作として語り継がれてきたんだと思います。
考えてみれば、孫子が成立したのは紀元前500年頃ですから、
日本の戦国時代から遡ってもすでに2000年以上も昔の書物なんですよね。
日本に入ってきたのは奈良~平安時代あたりらしいのですが、
当時は実戦に活かされるというよりは貴族たちの教養書として使われていたそうです。
戦争をしない貴族たちの方が兵法書を学んでいたというのは面白いですね。
それだけ内容が深いということでしょう。
確かに戦国時代以前の日本の戦争は、
集団戦というよりも個人戦の寄せ集めのようなものだったため、
兵法の出番があまり無かったというのもうなずけます。
やあやあ我こそは…の世界でしたからね。
ですから、信玄が風林火山を旗印にしたというのは当時としては画期的であり、
戦争の形態が集団戦へと変化してきたことの表れだったのかも知れませんね。
「孫子」自体はそれほど長くはありませんし(文庫本で200ページ無いくらい)、
口語訳もついているので手軽に読むことが出来ます。
ぜひ一度読むことをオススメします!
それでは。