『灰の記憶』
---THE GREY ZONE ---
2001年(アメリカ)
監督:ティム・ブレイク・ネルソン
出演: デヴィッド・アークエット、スティーヴ・ブシェミ、ハーヴェイ・カイテル、ミラ・ソルヴィノ、アラン・コーデュナー
第2次大戦末期にアウシュビッツ強制収容所で実際に起きた事件をもとにつくられた舞台劇を豪華俳優陣の共演で映画化したヒューマン・ドラマ。
ナチスに特別待遇を受け生き長らえるユダヤ人が、自らの“任務”に葛藤する様と、奇跡的にガス室から生き残った少女の命を守るために奔走する姿をリアルに描く。
監督・製作・脚本は「O〔オー〕」のティム・ブレイク・ネルソン。
1944年、アウシュビッツ強制収容所。
ユダヤ人のホフマン( デヴィッド・アークエット)は、同じユダヤ人をガス室に送るなどの特別任務を担う“ゾンダーコマンド”としてナチスのために働いていた。
その見返りは食事と4ヵ月の延命。
一方で彼は、密かに同じユダヤ人である焼却場のアブラモウィックス(スティーヴ・ブシェミ )や軍需工場で働く女囚ダイナ(ミラ・ソルヴィノ)らと死体を焼き続ける焼却炉の破壊を計画していた。
それは、彼らにできる最後の抵抗だった。
そんなある日、ホフマンはガス室で死体処理中、奇蹟的に生き残った少女を発見する。
ニスリ医師(ミラ・ソルヴィノ)の手当で一命を取り留めたその少女を、彼は危険を承知で匿うのだった…。
(allcinemaより)
映画の中にも登場するニスリ医師、ミクロシュ・ニスリの手記を基に映画化された作品。
この映画を知ったのは最近の事でした。
ホロコーストものは何作が見ましたが、これが一番重かったデス。
事実を基に描かれたということが、余計に心にのし掛かってくるのですね。
焼却炉の破壊を計画し、軍需工場から火薬を死体に隠して持ち出すなど、必死の抵抗も胸衝かれました。
ガス室で生き残った少女を助けるなど危険この上ない行為も、最後の人間らしさを失いたくないという思いが、見てて痛かったです。
暗く辛い映画でしたが、見る事が出来てよかったと思いました。