---2023年12月23日(土)---
暗愚と疎まれた将軍の、比類なき深謀遠慮に迫る。
口が回らず誰にも言葉が届かない、歩いた後には尿を引きずった跡が残り、その姿から「まいまいつぶろ(カタツムリ)と呼ばれ馬鹿にされた君主。
第九代将軍・徳川家重。
しかし、幕府の財政状況改善のため宝暦治水工事を命じ、田沼意次を抜擢した男は、本当に暗愚だったのか――?
廃嫡を噂される若君と後ろ盾のない小姓、二人の孤独な戦いが始まった。
第12回 日本歴史時代作家協会賞作品賞、第13回 本屋が選ぶ時代小説大賞 受賞。(幻冬舎)
久し振りに夢中で読んだ本です。
徳川家重という将軍を知ったのは、1995年のNHK大河ドラマ「八代将軍吉宗」の中で中村梅雀が演じた家重でした。
まあ見事に演じられた家重で、これって本当?と思った事を思い出します。
その大河ドラマを欠かさず見てたわけではありませんが、梅雀演じる家重だけは鮮明に覚えています。私にはショックな歴史上の事実だったのでしょう。。。
で、本書はその家重のお話です。
生まれる時、難産だったことで障害を持つことになったとの事。
上手く言葉を発することが出来ず、頻尿で粗相ばかりする事で、周りからそれこそ馬鹿扱いをされてました。
が、家重の言葉を理解する青年、大岡忠光(大岡忠助の遠縁に当たる)が現れ、人生が一変します。
その忠光と二人三脚の人生が綴られてて、涙を誘われました。
本当は頭の良い将軍だったというのが、現在の解釈ですね。
感動しました。
これ映画化するとしたら、忠光は菅田将暉ですね・・・?
以下は私の心覚えです。
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