昨年発見された「アイソン(International Scientific Optical Network, ISON) 彗星」。
そのアイソン彗星は、日本時間の11月29日早朝、太陽に最も接近(近日点を通過)しました。
2013年5月から6月にかけてふたご座方向にあり、日の入り後の西の空に位置していました。
8月以降、近日点通過の11月29日までは、日の出前の東の空に位置し、8月にはふたご座からかに座方向に移動しまていました。
この頃の太陽からの距離は2天文単位以上とまだ遠く、まだまだ観察しやすい明るさにはなりません。
※1天文単位=149 597 871 キロメートル(約1.5億Km)
9月から10月にかけてしし座方向へと移り、見かけ上、火星と接近しています。
10月上旬から中旬は、順行する火星と一緒にしし座の中を移動していきます。
11月上旬には、日の出前の空で、しし座からおとめ座方向に移っています。
そして冒頭に述べたように29日早朝、太陽に最も接近しました。
日本では12月の5日から14日頃まで、早朝の日の出直前に東の空で尾を引いている
姿が肉眼でも見れるはずでした。
ところが米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)は29日の太陽への最接近の後、
彗星の姿を見失ったと発表した。
かなり大きな彗星で影響は少ないだろうと予測されていたのが見事に覆された結果に。
その前に米ハワイ島のすばる望遠鏡が捉えた画像で、国立天文台と京都産業大のチーム
から22日、太陽に接近しているアイソン彗星から炭素や酸素、ナトリウムなどのガスが
出ていることを、突き止めたと発表されました。
どうも太陽の熱などのエネルギーが予想以上に強すぎて破壊されたと見るのが正しかった
ようです。
それがまた二転三転して「核が部分的に残っている可能性がある」と再発表して
訂正されつつあります。
普段の生活には何ら関係なく知らなければ知らないでも影響ないけれど、数十億年
星として安定するまでかかると言われているだけ残念だ。