リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

日の出

2007年11月11日 22時33分47秒 | ローカルネタ
桑名は昔から蛤で有名です。このブログも「その手はくわなの・・・」なんて題をつけてますが、このフレーズは江戸時代からすでにあったらしいです。私が子供の頃は、魚屋さんに結構出てて、頻繁とはいかないにしても、結構普通に蛤を吸い物なんかにして食べてたもんです。でもいつのまにか、高級食材に格上げされてしまって、最近ではめったに食べることがなくなってしまいました。

11日は家内の誕生日ということで、ちょっと奮発して川口(昔の港があったところです)の日の出さんに蛤料理を食べに行きました。この日の出さん、ビッグコミックスピリッツという漫画週刊誌に連載されている「美味しんぼ」に出てきました。(単行本97巻)
飛び込みで入ったんですが、上手い具合に空いていまして、蛤鍋をいただきました。店の女将ももうすでに客があまりいなかったのか、鍋に蛤を入れながらいろいろお話を聞くことができました。

桑名に生まれ育っていながら、ちゃんとした蛤料理を食べたのは今回が初めてです。これだけたくさん食べたのは何十年ぶりでしょ?(笑)女将の話ですと、最近は以前よりは蛤がまた採れるようになってきたらしいです。ま、桑名の海は揖斐川、長良川、木曽川の大きな川が流れ込むところで、基本的にはよく蛤が育つところですからねぇ。でも地元の漁業関係者もすごく努力されてるようです。桑名の蛤が絶滅の危機から救われて本当によかったです。公害、護岸工事、さらにとどめの長良川河口堰と、蛤さんにはつらいここ何十年かでしたが、ようやく棲む場所をみつけつつあるようです。

蛤鍋の最後は雑炊、これがまた蛤のだしがたっぷり出ててうまかったです。ちょっとお値段ははりますが、是非桑名に来られたら日の出さんに寄ってみるといいですよ。本当の蛤の味が味わえます。

ビアンカ・ローザ2007桑名

2007年11月11日 01時02分55秒 | 音楽系
今日はビアンカ・ローザの桑名公演2007でした。会場は市内の桑名カトリック教会、ビアンカ・ローザの今年のシリーズの最後を飾るコンサートです。今年は2月の伊勢・レストラン「ぼうがいっぽん」から始まり、6月に三重大学、10月・11月に桑名六華苑、扶桑町ロビコン、愛知県芸術センターアフタヌーンコンサートと6回公演を行ってきました。そして桑名の自主企画公演が7回目で今年は最後になります。

今年は中日新聞が取り上げてくれなかったので、入りを心配してましたが、実際にふたをあけてみると去年と同じくらいの入りで盛況でした。お天気も当初は雨の予報がありましたが、メンバーの女性はみんな晴れ女なので、そのおかげか雨は降りませんでした。さすがの雨男も押さえつけられて出てこれないって感じです。(笑)

コンサートの後半冒頭のお話の中でも言ったんですが、桑名市内でしかも古楽器を使ったコンサートでこんなにたくさんの人が聴きにきていただけるなんて、以前は考えられなかったことです。チケットも決して安くはないし。しかもこの桑名公演はどこかの組織で人を集めるのではなく、完全自主公演ですから。地方都市でも古楽を聴いてみたいという人たちは確実にいるということです。このことは12月から始まる桑名市民講座「バロック音楽の旅」の申し込みが50人に近くなっているということからも伺えます。

バッハ・コレギウムの名古屋公演なんかだと、しらかわホールがぎっしり一杯になるわけですから、今の日本では古楽は充分定着してきていて、もはや一部マニアだけのものではないんですね。桑名の一地方都市でも同様のことが確認できることは大変喜ばしいことです。もっとも古楽だ、なんて言ってること自体がもはや不要なのかもしれません。聴きに来て頂いている方は、古楽を聴くのではなくバロック音楽を聴きに来ているということでしょうから。

12月から始まる予定の、桑名市民大学講座「バロック音楽の旅」でも来年の第3回、4回はビアンカ・ローザが生演奏を行う予定です。また来年の同じ頃には自主企画コンサートを考えています。皆様乞うご期待、またよろしくお願い致します。