弦楽器の弦は気温の上昇に従ってピッチが上昇していくようです。この度合いは素材によって異なり、ナイロン弦、金属巻き弦、ガット弦それぞれ微妙に異なります。ナイロン弦は音はガットより多少は劣りますが、湿度変化を受けないことや切れにくい(切れないと言ってもいいかも)ことなど扱いやすさは圧倒的です。値段も安いし。(笑)
でもナイロンにも弱点がありまして、それは温度に対する感受性が高いことです。つまり気温が上がると、それにつられてググググとピッチが上がるということです。気温が下がるとその反対になります。詳しく測定してみたわけではないですが、それはガットに比べると結構な度合いだと思います。金属巻き線も結構上昇しますが、それより甚だしい感じです。落ち着きのない素材です。(笑)
リュートの場合、同じ素材だけで全ての弦を構成することは普通ありませんから、素材によって温度感受性が異なるのはあまり好ましいことではありません。私の場合、ナイロン、ナイルガット、ナイロン芯銅巻き、ナイルガット芯銅巻きの何と4種類もの素材と組み合わせを使っています。これらの家、巻き線は中身がナイルガットでもナイロンでもそんなに違いはありませんが、ナイロンとナイルガットは結構異なります。
気温変化に対してナイロンとナイルガットは随分異なったピッチ変化を示すので、ひょっとしたらナイルガットは気温が上昇するとピッチが下がるのでは、と思い実際に測定してみました。
前日の夜、室温21度の部屋で415ヘルツに調律してあったナイルガット弦(4コース用、直径0.82㎜)は弦は、翌日の朝室温16度で417ヘルツありました。暖房を入れて室温を21度まで上げていくと、4コースは415ヘルツになりました。全ての太さの弦とか幅広い温度変化でもって試したわけではないですが、どうやらナイルガット弦は室温の上下に反比例してピッチが上下するようです。
室温21度できちんとあっていた弦が、16度になるとナイルガットはピッチが上がっていたわけですが、ナイロン弦はピッチが下がり、金属巻き弦も少し下がっていたということで、相対的にはナイルガット弦が高くなるということです。そのことは経験的には知っていましたが、気温5度の上昇で2ヘルツとは結構行くモンですねぇ。
全て同じ素材で弦が構成できたら一番いいんですが、期待すべきはアキーラのローデドガットです。アキーラのサイトでは擦弦楽器用のものが2月1日まで在庫とありましたが、「2月1日から在庫」の間違いですよね、多分。リュートで使えるものが出たら試してみたいです。以前出ていた同社のローデドガットは製品のばらつきがありすぎて使い物にならなかっただけに、期待大です。これで1、2コース用の細い弦も実用に耐えるレベル(精度=音程、耐久力両方とも)になれば、ガット弦スキームはソロには最適になると言えます。(ガット弦は湿度が高くなるとだめですが、温度変化には耐性があります)
でもナイロンにも弱点がありまして、それは温度に対する感受性が高いことです。つまり気温が上がると、それにつられてググググとピッチが上がるということです。気温が下がるとその反対になります。詳しく測定してみたわけではないですが、それはガットに比べると結構な度合いだと思います。金属巻き線も結構上昇しますが、それより甚だしい感じです。落ち着きのない素材です。(笑)
リュートの場合、同じ素材だけで全ての弦を構成することは普通ありませんから、素材によって温度感受性が異なるのはあまり好ましいことではありません。私の場合、ナイロン、ナイルガット、ナイロン芯銅巻き、ナイルガット芯銅巻きの何と4種類もの素材と組み合わせを使っています。これらの家、巻き線は中身がナイルガットでもナイロンでもそんなに違いはありませんが、ナイロンとナイルガットは結構異なります。
気温変化に対してナイロンとナイルガットは随分異なったピッチ変化を示すので、ひょっとしたらナイルガットは気温が上昇するとピッチが下がるのでは、と思い実際に測定してみました。
前日の夜、室温21度の部屋で415ヘルツに調律してあったナイルガット弦(4コース用、直径0.82㎜)は弦は、翌日の朝室温16度で417ヘルツありました。暖房を入れて室温を21度まで上げていくと、4コースは415ヘルツになりました。全ての太さの弦とか幅広い温度変化でもって試したわけではないですが、どうやらナイルガット弦は室温の上下に反比例してピッチが上下するようです。
室温21度できちんとあっていた弦が、16度になるとナイルガットはピッチが上がっていたわけですが、ナイロン弦はピッチが下がり、金属巻き弦も少し下がっていたということで、相対的にはナイルガット弦が高くなるということです。そのことは経験的には知っていましたが、気温5度の上昇で2ヘルツとは結構行くモンですねぇ。
全て同じ素材で弦が構成できたら一番いいんですが、期待すべきはアキーラのローデドガットです。アキーラのサイトでは擦弦楽器用のものが2月1日まで在庫とありましたが、「2月1日から在庫」の間違いですよね、多分。リュートで使えるものが出たら試してみたいです。以前出ていた同社のローデドガットは製品のばらつきがありすぎて使い物にならなかっただけに、期待大です。これで1、2コース用の細い弦も実用に耐えるレベル(精度=音程、耐久力両方とも)になれば、ガット弦スキームはソロには最適になると言えます。(ガット弦は湿度が高くなるとだめですが、温度変化には耐性があります)