リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

新・情報7daysで日産リーフの大宣伝!

2020年11月29日 13時35分09秒 | ウソゆうたらアカンやろ!他【毒入注意反論無用】
昨日の新・情報7daysというテレビニュース娯楽番組で長々と日産リーフの宣伝を番組内でやっていました。名目はSDGsプロジェクトの一環ということですが、どうみてもリーフの宣伝に見えました。この番組のスポンサーである日産の意向(圧力?)だったのだろうとは思いますが、CM枠外でこれほど長くスポンサーの宣伝まがいのもの使うというのは公共の電波の使い方としてはどうなんでしょう。

番組では「電気自動車は電池として使え災害になった時などにスタンドに並ばなくてよいため評判を呼んでいる」なんて言っていましたが、これってウソッぱちです。私は災害と言えば子供の頃に罹災した伊勢湾台風を思い浮かべるのですが、もし電気自動車が普及していてあの状況下に遭遇したなら電気自動車ごとやられてしまうのは明白ですから災害時には何の役にも立ちません。むしろ車が破壊されて感電なんかの二次災害の方が心配です。

また満充電で東京から京都まで走れるなんて言っていましたが、それはあくまでカタログ上の数値をあてはめただけの話。実際には湾岸道路経由なら桑名あたりで一度充電してついでに焼き蛤でも食べた方がいいというものです。

電気自動車(BEV)はまだまだいろんな課題をかかえています。電池の値段が高いので車両価格もとても高価である、充電時間に時間がかかりすぎる、電池製造のための原料安定供給の問題、普及した際の電力供給の問題などなど。課題山積現在進行形の電気自動車が市場原理から普及するはずがないのに、世界各国が普及の方針を打ち出しているのは、要するに大市場である中国で商売をしたいがために中国の基準や方針に合わせているからなんでしょう。

電子機器ではうまいこと情報をかすめとってコピーすれば製造が可能でしょうけど、現物を試行錯誤して作らなくてはいけない内燃機関の分野では先進国に追いつくのは無理と悟った中国はいろんな理屈をつけてNEV規制(電気自動車、燃料電池車、PHEVの生産台数を監視してそれらが増えるようにする)なるものを制定して、ゴールポストを動かしてしまいました。もっとも最近では中国のNEV規制枠にハイブリッドも含めることにしたらしいです。さすがの中国政府も従来のNEV規制枠では現実的ではないと考え始めたのでしょう。

最近日本政府は電気自動車の購入補助金を最大80万円に引き上げるということを打ち出したらしいですが、そんな施策には乗らないほうがいいですよ。「東京から京都まで行ける!」(誇大宣伝=ウソ)バージョンのリーフは諸経費込みで補助金がもらっても400万を超えます。電気自動車を買って納得する人とは、1.自宅に駐車場がありかつあまり車に乗らない人→でもこういう人なら軽自動車という選択肢も。2.大きなお家に住んでいてお金持ちの人→こういう人はリーフではなくテスラとかドイツ勢の高級車の方が満足度が得られるでしょう。でも全然エコではありません。

さてシメで冒頭の話にもどりましょう。電気自動車がさも唯一のSDGsの解決策のように言い(言い出しっぺの中国政府ですら方針を変えています)、いちメーカーの宣伝ともとれる内容のものを公共の電波を使って一般の放送として流したTBSはアカンです。