リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

S.L. ヴァイス:メイキング・オブ・ミッシングパート(28)

2020年11月14日 17時27分31秒 | 音楽系
今回は52~72小節、一気に行ってみます。



52~61小節は前半の7~17小節と同じパターンなので、調は異なりますが同じフレーズです。ただ前半のフレーズと比べると58小節目のモチーフが1小節少なくなっているのが注意点です。前半部では3小節続きますが、後半では2小節です。

バッハではあまり奇数小節のフレーズは出てこないのですが、ヴァイスでは結構頻繁に出てきます。ソナタ第34番のジグの最後の部分とかもっと有名どこだと、ヴィヴァルディの四季の春の出だしなんかが奇数小節フレーズです。



60小節目からイ短調に向かい、62小節目からはリュートの長いソロがイ短調で始まります。このモチーフによるソロは71小節目まで続きます。この部分は完全にヴァイオリンを休みにしようかとも思いましたが、10小節もの長きにわたったお休みというのもナンなので、ソロにできるだけかぶらない音をつけてみました。




72小節目からは新しいモチーフでリュートとヴァイオリンの掛け合いが始まります。

(つづく)