リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

How to エイプリルフールのウソ

2023年04月03日 13時32分48秒 | 日々のこと
当ブログを始めて間もない2005年の4月1日に記念すべき?第1弾の与太話を書かせて頂きました。内容はバッハの知られざるリュート作品が大量に発見というものでしたが、初めてだったこともあり沢山の方にひっかかっていただきました。

半年くらい経ってから某著名リュート奏者からレコーディングをしたいので発見された原典の所在を教えてくれないかと尋ねられたこともありました。(笑)

この手の与太話、まぁウソの話しを4月1日に書くにはいくつかコツがあります。って別にどうでもいいといえばいいことですが・・・

例えばこんな内容の話を書いたとしましょう。

「私の愛車はミニのクロスオーバーですが、実は今日中古車店に行って売ってきました。もう6年も乗っている車ですけど、軽自動車に乗り換えたいので売ることにしました」

そして翌日、「昨日の話はウーソピョン」とエントリーに書きます。

これは小学生レベルです。なぜなら:

まず私がミニのクロスオーバーを売って軽自動車に買い換えたというのは普通にあり得ることです。つまりそもそもネタになっていないということです。「キミに10円やる」「えっホント!?」「ウッソピョン」というのと同じレベルです。

そもそもウソの内容としてはもっと荒唐無稽であった方がいいです。それと、いかにもウソくさい固有名詞などをちりばめて書くことです。あまりに専門的すぎてウソくさいのかどうかが分かりづらいというのもNGです。

例えば、このシリーズ第1弾では、バーゼルの市営テレビ「バズラー・ニィ・チャンネル」、ドレスデンのシヴィンガー宮殿、ライプチヒの聖コーマツダ教会、バッハ手稿本鑑定委員会器楽曲部会独奏曲班弦楽器担当者、変ナ長調、弟子のクロプフデガンスなど妖しげな固有名詞をちりばめておきました。これらをもしバズラー・チャンネル、ツヴィンガー宮殿、聖トーマス教会、変ニ長調、クロプフガンスなどといった実際にある固有名詞にしたのであれば、あまりにストレート、ひねりがなさすぎます。エイプリルフールには単にウソを書くだけではいけないのです。

また来年も何事もなければ、このシリーズを続けていくつもりです。お楽しみに。