院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

チュニジア管見記(5)

2009-01-08 08:27:35 | Weblog
 チュニジアの原住民はベルベル人という民族である。紀元前のことである。

 だが、ローマ帝国が侵入してきて、紀元前後にはローマ帝国文化が栄えた。その古代遺跡がカルタゴなどに残っていて、世界遺産となっている。

 私も見学したが、2千年もよく残っていたなぁという感慨をもった。彫刻やモザイクの技術は現在でも真似できないだろう。わが国で縄文式土器が作られていたころ、すでにこのような写実的な彫刻があったのだ。

 でも、ローマ帝国も次第に衰退していって、第3次ポエニ戦争とどめを刺された。

 いまチュニジアにいるのは、だいぶ後から入ってきたアラブ人である。95%がアラブ人。あと、ベルベル人と白人と黒人が少し。

 一時、フランスの植民地だったが、1956年に独立た。流血の惨事があったのは1000年も前の話である。平和な国である。羨ましいと思った。

 でも、世界遺産はローマ人が造ったものであり。ずっと後から入ってきたアラブ人は関係ない。だから、カルタゴの古代遺跡はチュニジア人の誇りとはなりえないだろう。