院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

小唄

2009-01-29 09:01:23 | Weblog
 和の酒席に小唄はとても合うものだった。

 私の老母は小唄ができる。三味線のポツンポツンとした合いの手に、小唄は情緒をかもしだした。

 だが今、小唄ができる芸者がどれほど居るだろうか?小唄は過去のものになってしまった。

 これまで過去のものとなったわが国の芸能について述べてきたけれども、残りそうなものは少ない。

 今や酒席でもカラオケである。

 能は残るかもしれない。芸能としての完成度が高く、けっこう若い人も入ってきているからである。

 俳句や短歌は残る。次々と新機軸を若者が投入してくるからである。

 古典芸能の中で、もっとも絶滅に瀕しているのは小唄だろう。「引かれ者の小唄」という諺も、じきに通じなくなるだろう。