院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

チュニジア管見記(8)

2009-01-11 09:10:55 | Weblog
 イスラム圏では酒は禁忌だと何度も述べた。だが、アラブでも厳しい国とゆるい国があるようだ。

 現にカタール航空ではシャンパンやワインが(希望すれば)出た。しかし、エジプト航空では酒を出さない。

 チュニジアは酒にはゆるい国の方だそうだ。カフェテリアでビールを飲んでいる人がいる。ただし、オープンカフェでビールを飲んでいる人は見かけなかった。さすがに往来で酒を飲むのははばかられるのだろう。

 カフェテリアの室内でビールを飲んでいるのは、みな男性だった。女性が飲んでいる姿を見なかった。しかし、妻は室内でビールを飲んだ。そうしたら好奇の目で見られた。

 変な男が私たちのところへビールを持ってきて、なにやらアラビア語でしゃべりながら、勝手にビールの栓を開けて置いて行った。押し売りなのか、女性がビールを人前で飲んでいることへのひやかしなのか分からなかったが、とにかく、ノンとフランス語で断った。男は栓を開けたビールをひっこめたが、嫌な感じだった。

 「郷に入りては郷に従え」と言うけれども、今日来たばかりの旅人には、その郷のしきたりが分からない。冷や冷やモノだった。

 オープンカフェが繁盛しているのは冬だからだそうだ。チュニジアは地中海性気候で、冬でも温暖である。しかし、夏は暑くて、とてもオープンカフェではくつろげず、人出はかえって少なくなるらしい。