トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

欠けた歯車の修復

2016-02-27 15:20:18 | おもちゃ病院

 先にブログで紹介した、今月のおもちゃ病院で入院となった「タカラ製 ナーフエリート メガ センチュリオン」機関銃」について歯車の修復方法のアイデアが思いついたので対応することにした。
「型取くん」を使用。
同じ歯車が2個有り、両方共、1歯欠けている。
ピニオン部分を型取りして、欠けた部分の樹脂を切り取り、180度回転させて歯車に被せ、内側ボス部の欠けに対してはアルミテープを貼り付けて、流れ込まない様にし、欠けた歯部分にプラリペアを流し込む。

30分程度で固化するので、型取りくんを慎重に外す。この際に円周上の1箇所をカットすれば外し易い。
外してみると、型取りくんが柔らかいせいか、意外と綺麗には整形されておらず、ミニルーターで正常な歯に合わせて形状を整え、他の歯と噛み合わせてスムーズに回る様に微調整する。

強度が持つかは、実際に組んでみないと分からないが、触った感じでは、元の歯車と一体化している様だ。
【やはりダメ!】
組み込んで、動作確認していたら、やはり強度不足で再生部分が折れてしまった。
この歯の部分は位置合わせ用キー溝が有り、これが強度を弱くしており、設計上でも欠陥と思われる。
次の方法として、ねじで代用することにした。
この方法は以前にも乗用電動車のギア修理にも採用したことが有ったが、今回の様な小さい歯車では初めてとなる。
折れた歯部分を平らに削り、その部分にM3のタップを切る。次に、M3の雄ネジにネジロックを塗布してねじ込み頭を切断して仕上げる。

組み立てると、タップ位置が内側過ぎて噛み合わないので、ねじを外側に傾けた。
ギア部分は何とか使えそうだが、前後のロック位置が合わず、試行錯誤(スペーサーを入れる等)を積み重ねる。最後まで分からなかったのは、このギアの平歯車部分とラック歯車との噛み合わせ位置だ。奇数の関係で噛み合わせで半歯数ずれることだった。
八田ドクターと二人で、やっとのこと、正常に動作させることが出来た。

コメント
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