(1)共和党トランプ大統領の弾劾裁判は、報道されるところでは大した盛り上がりもなく予想どおり共和党優勢の上院で否決された。米国民が選んだトランプ大統領を議会が辞めさせることは制度としてはあってもふさわしくなく、これまでも一度も実現しておらずに国民主義、民主主義を標榜する米国としてはむずかしい選択だ。
(2)前日の4日には民主党優勢の下院で恒例のトランプ大統領の一般教書演説(施政方針)が行われた。演壇の後ろに座る民主党のペロシ下院議長にトランプ大統領は演説原稿を手渡した際に握手を求めるペロシ議長(弾劾裁判を主導した)を無視して、これに対して演説終了後にトランプ大統領の後ろでペロシ議長は受け渡された演説原稿を引き裂いて(映像)対抗してみせた。
(3)両日にわたって米議会で展開されたトランプ大統領と議会の関係悪化は、米国政治、民主主義政治の確執、劣化、不信を象徴するもので、「G0」(ゼロ)時代の縮図をみる思いだった。
トランプ大統領が再選を目指してさらに4年間「何」をしようというのか注目されるが、一般教書演説では経済、貿易の「成果」強調で移民、国境規制、中東、イラン、アフガン重視とこれまでの政策から目新しいものはみられずに再選に向けた低所得者などの岩盤支持層に対するアピール強化を狙ったものだ。
(4)再選に向けてもこれまでの経済、貿易保護主義、米国第一をさらに推し進めることになるのではないか。トランプ大統領の主張は、米国の桁違いのGDP世界1位の絶対的経済力、貿易国を背景にして、力にして世界の経済、貿易利益を集中、集約、独占しようという覇権主義に乗った、依存したディール押し付け手法で、あまり政治的な理念、理論に基づかないパラドックス(paradox)としてわかりやすいものだ。
(5)昨今、資本主義、民主主義の危機が指摘されており、専門家からはトランプ大統領が再選されればより世界は深刻になるともいわれている。大統領予備選が始まったが、いきなり民主党アイオワ党員集会選挙でコンピュータ不具合での集計の大幅遅れが出て、小粒候補者混戦の中でさらに失態を重ねており、共和党トランプ大統領に追い風となりそうな様相だ。
(6)米議会といえば米国理想主義のもとに民主主義の良心、良識、理念、判断がまだ感じられたものだが、トランプ大統領の議会での握手無視にペロシ議長の原稿破棄をみせられては米議会の混乱は米国民主主義の地盤低下を示すばかりだ。
下院選挙で民主党を選択した米国民が大統領選でどう判断、選択するのか、世界の政治、経済、軍事にかかわる問題だ。
(2)前日の4日には民主党優勢の下院で恒例のトランプ大統領の一般教書演説(施政方針)が行われた。演壇の後ろに座る民主党のペロシ下院議長にトランプ大統領は演説原稿を手渡した際に握手を求めるペロシ議長(弾劾裁判を主導した)を無視して、これに対して演説終了後にトランプ大統領の後ろでペロシ議長は受け渡された演説原稿を引き裂いて(映像)対抗してみせた。
(3)両日にわたって米議会で展開されたトランプ大統領と議会の関係悪化は、米国政治、民主主義政治の確執、劣化、不信を象徴するもので、「G0」(ゼロ)時代の縮図をみる思いだった。
トランプ大統領が再選を目指してさらに4年間「何」をしようというのか注目されるが、一般教書演説では経済、貿易の「成果」強調で移民、国境規制、中東、イラン、アフガン重視とこれまでの政策から目新しいものはみられずに再選に向けた低所得者などの岩盤支持層に対するアピール強化を狙ったものだ。
(4)再選に向けてもこれまでの経済、貿易保護主義、米国第一をさらに推し進めることになるのではないか。トランプ大統領の主張は、米国の桁違いのGDP世界1位の絶対的経済力、貿易国を背景にして、力にして世界の経済、貿易利益を集中、集約、独占しようという覇権主義に乗った、依存したディール押し付け手法で、あまり政治的な理念、理論に基づかないパラドックス(paradox)としてわかりやすいものだ。
(5)昨今、資本主義、民主主義の危機が指摘されており、専門家からはトランプ大統領が再選されればより世界は深刻になるともいわれている。大統領予備選が始まったが、いきなり民主党アイオワ党員集会選挙でコンピュータ不具合での集計の大幅遅れが出て、小粒候補者混戦の中でさらに失態を重ねており、共和党トランプ大統領に追い風となりそうな様相だ。
(6)米議会といえば米国理想主義のもとに民主主義の良心、良識、理念、判断がまだ感じられたものだが、トランプ大統領の議会での握手無視にペロシ議長の原稿破棄をみせられては米議会の混乱は米国民主主義の地盤低下を示すばかりだ。
下院選挙で民主党を選択した米国民が大統領選でどう判断、選択するのか、世界の政治、経済、軍事にかかわる問題だ。