いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

病院船。 a hospital ship

2020-02-25 20:08:55 | 日記
 (1)今、病院は余程のところでもない限り経営が厳しい環境にあるといわれる。政府は地方、地域の病床(ベッド)数が多く稼働率の低い病院を併合して統合する方針を示している。地域過疎化、少子化にともなう特に地方、地域医療、病院の抱える課題だ。

 今回の新型コロナウイルス感染でクルーズ船内に留め置かれた乗船客から感染者が増え続け、船内の感染防止対策の不備、不足、徹底が指摘されて一時自衛艦の派遣意向も伝えられたが実現せずに、潜伏期間も経過してようやく陰性乗客の下船も始まっている。

 (2)国内では感染経路も不明の感染者が全国各地で拡大しており、中には下船時は陰性だった人からその後陽性反応が出て感染していた事例も海外を含めて続いて、対応、対策のむずかしさが浮き彫りになっている。

 政府、与党内では非常事態を受けて「病院船」(a hospital ship)の建造を求める(報道)声が強まっている。加藤厚労相、河野防衛相が同船建造を検討する意向を示している。「病院船」は阪神大震災、東日本大震災を受けて災害国日本として政府は一時「災害時多目的船」として調査し、1隻の建造費が140~350億円、ランニングコスト(運営費、維持費)が年9~25億円に上るとした報告書をまとめたが「高額で平時の活用方法が限られる」(報道)として見送られたことがある。

 (3)今の「桜を見る会」の浪費、会計検査院による行政ムダ使いの政府に建造費など高いは説得力がないが、確かに大型台風上陸が増えて被害拡大が目につく近年の災害国日本としては有効な病院船ではあるが日常的に活用、運営利用するには問題、課題はあり、アショア(内陸)の病院施設の災害対応を含めた多目的指定病院としての整備を考えたほうが利用価値も多様で効果は高い。

 (4)むしろ今回のクルーズ船内感染者、乗船客留め置きの場合に手持ちの乗船宿泊スペックのある自衛艦を派遣して乗船客を分散収容して、1隻あたりの乗船率を低くして感染拡大を防ぐ方法論(methodology)はあった。

 災害対策として、台風上陸による大規模停電、河川決壊水害、また今回のようなクルーズ船内感染拡大に対して適切で効果的な準備、対策、方法が整備されてこなかった災害国日本としての遅れ、不備、不足が問題だ。

 (5)病院船建造に対しては経費、人員、運営、活用に問題もあり、アショアの多目的病院整備も含めて多様、多角的に検討すべきだ。

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