いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

日本人のアイディンティティ。 japanese identity

2020-02-20 20:03:12 | 日記
 (1)日本人のアイディンティティ(japanese identity 存在意義)は何なのかを深く考えさせられた。救える子どもの命を守れなかった事例が相次ぐ児童相談所の対応で、今度は午前3時に助けを求めてきた女児(小6)を当直のNPO法人(児童相談所)職員が「警察に相談して」と追い返した(報道)。

 (2)これまで救える子どもの命を守れなかった反省もなく、問題意識もなく、午前3時に助けを求める女児(大人でも同じ)の緊急性、異常性を理解、把握できない職業意識、マインド、人間性とは一体何なのかだ。

 卑弥呼、公家時代、武家時代はどうだったかは定かではないが、第2次世界大戦後の日本は「大家族制」として大人が同居の次世代家族に生活、人生、生き方などの知恵、考え、気持ちを日常伝えて持続可能な社会をつくり上げ、社会は隣り近所がモノを分け合い、話し合い、協力して社会を豊かに過ごす術(すべ)が身についていた安心社会であった。

 (3)海外からもこういう日本人の親切さ、やさしさ、素朴さ、勤勉さ、犠牲をかえりみない献身性は高く評価されて、日本人のアイディンティティと目されてきたが、もはやそれは過去のものとなり失われたのであろうか。

 冒頭例の場合は報酬をもらっての職業意識、マインド、目的、尽力、効果にかかわる人間性とは別のカテゴリー(category)の問題であり、まずは日本人のアイディンティティとは直接はむすびつかない普遍的な能力の問題であるが、もちろん午前3時に助けを求める女児に対してどう接すればいいのか、すべきなのかの行動パラダイム(paradigm)、人間性が根底にあってのものであり、やはり日本人のアイディンティティにかかわる重大問題といえる。

 (4)今日的世界、社会は経済的優越者(富裕層)が成功者ととらえられて、手段、方法は選ばない策略手法が高い評価を受けて親切、やさしさ、犠牲、献身は目的のためには意味のないものとして除外される経済主義社会が幅を利かせている。

 冒頭例のようにまた日本の経済、企業社会は日本人のアイディンティティを見失って、人間を企業の歯車のひとつとして使い(過度の時間外就労強制など)成長企業経営者が成功者として迎えられる偏向した(bias)風潮が幅を利かせている。

 (5)世界の傾向、風潮がその流れに乗っており、しかしその反発、反抗も根強く、経済的弱者の組織的な抵抗(既成政治に対抗するトランプ支持など)もみられる。
 日本人のアイディンティティもそこにある。

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