いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

経済人権主義。 a principle of economic personal rights

2021-08-11 20:00:25 | 日記
 (1)日本経済の地殻変動だ。トヨタまで検査不正が発覚して検査データねつ造もあった。三菱など自動車産業全体の検査体制の不正で30年以上も前から常態化していたというから、消費者はだまされ続けてきた。

 (2)日本経済、企業はグローバル経済時代の中で価格競争に直面して苦戦を強いられてきて、地下鉄、鉄道車両輸出でも中国など新興国の低価格に対処できずに海外での受注競争で苦戦が続いた。

 その対価を国内の消費者、需要で賄(まかな)おうとする検査不正、無資格者の手抜き検査、データねつ造であれば、品質と技術力で信頼を築き上げてきた日本経済、企業の安全力、製品力、評価を利益主義のために自ら投げ捨てる自損行為だ。

 (3)軒並みといえる自動車産業全体の検査不正、データねつ造は深刻で、日本の輸出基幹産業として国際社会でも高い評価を受けている中での30年以上も前からの不正、ごまかし検査は問題は大きい。トヨタは今年に入って欧米での販売好調で販売台数世界一、営業利益過去最高を達成して急回復をみせており、消費者の信頼も高い中での消費者を裏切る行為だ。

 (4)自動車は安全性が事故を抑止するもので、安全基準に従った、沿った生産工程が重要で消費者の安心を獲得するものであり、その要となる検査体制が空洞化していては営業、営利目的のための手抜き体制であり、評価が販売台数、営業利益にだけ特化して注目される経済利益優先主義の偏向(bias)を象徴するものだ。

 (5)企業は長年検査不正、データねつ造をくり返しても大した事故につながらずに安全性は確保されているとのあってはならない変な論理も聞かれるが、トヨタは過去に米国でハイブリッド車の走行運転中の車の機能による事故が相次いで問題となり、損害賠償責任を問われたこともある。検査不正、無資格者検査、データねつ造との関連性はなかったのか、企業の製品安全性、品質保証、性能性が問われている。

 (6)トヨタは従業員のパワハラ被害犠牲者も問題化しており、電通社員のパワハラ犠牲で働き方改革にもつながった大きな社会問題なのに上層部にパワハラ情報が伝わっていなかった、共有されなかったことも指摘されて、世界一を争う基幹企業として利益第一優先主義の陰で従業員、消費者の人権尊重、配慮(a principle of economic personal rights)が大きく取り残されている。

 (7)経済の未来は人権尊重、保証が重要な発展の道しるべだ。

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