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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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独の戦争加害と脱原発論。 theory of anti-nuclear power plant of germany

2023-05-01 20:36:49 | 日記
 (1)独が20年かけて進めてきたすべての国内原発稼働を停止する脱原発政策を今年完全実施した。途中紆余曲折はあっても、福島第一原発事故を受けて原発から再生可能エネルギーに転換する最終決断をして脱原発政策を完成させた。独のやればできるということを実証した意義、意味は大きい。

 (2)仏と共にEUを先導してきた独がその仏が原発新増設の政策方針を打ち出した中で、独が脱原発政策を完全実施して再生可能エネルギーに転換する意図は原発事故、使用済み核燃料の再処理、廃炉問題など抱える安全性、負担増、効果の担保保証ができない国家責任性に見切りをつけて将来の気候変動対策に適切に対応すべく取り組み、方向性を示したものだ。

 (3)独が第2次世界大戦に至る戦争加害国として示した検証、反省、謝罪の責任の大きさも脱原発判断に影響したのではないかと考える。やればできると書いたが、同じ歴史的経過を持つ日本が福島第一原発事故の復旧、復興、廃炉も見通せない中で政府として原発再稼働を将来のエネルギー政策のベースロード電源として決定したのとは大きな違いがある。

 (4)日本には旧日本軍によるアジア侵略植民地支配による第2次世界大戦の検証、反省もなく、歴史認識問題で韓国、中国と対立し、福島第一原発事故の汚染処理水の海洋放出、使用済み核燃料の保管場所、原発事業者の管理能力に多くの問題点、課題を残しながら、経済効率、企業利益優先の中で国民の不安、地元自治体、住民の無理解の中で原発再稼働を政府のいう世界に類のない厳格な審査を根拠に進めようという、これまでの反省、検証のない同じ原発神話の過ちの道をみせられている。

 (5)EUはこれまで露とのパイプラインを整備して石油、ガス燃料供給安定体制を構築してきたが、露のウクライナ侵攻で関係悪化しており燃料供給体制の見直しに直面しており、EU内でも原発新増設推進の仏と脱原発完成、再生可能エネルギー転換の独と考え、立場の違いはありそれぞれの国の事情はあるが、独のやればできる脱原発の完成は大いに見習うべきだ。

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