(1)G7広島サミット出席の首脳たちがそろって原爆資料館を訪れ芳名録に記帳した内容が報道された。G7首脳はそろって核兵器のない平和な世界への使命、決意、行動に誓いをあらたにしている。
(2)世界政治をけん引する立場にあるG7国首脳がこういう決意のもとに政治を行えば、世界は平和で戦争のない世界が見えてくる。が、政治の現実はそうはならずに、バイデン米大統領は軍事介入したアフガンからの避難民を残しての米軍早期撤退が非難されて、ウクライナ兵器支援にも米議会で深入りに慎重な意見があり、高令大統領で職務遂行に不安もあり国民人気は低い。
(3)マクロン仏大統領は年金改革が富裕層優遇策として反発を受け、仏全土で国民反対デモが起きて過激なデモ行動が社会不安を増している。中国招待訪問で台湾問題で中国、台湾どちらにも追随しない考えを示して米、日などとの方針の違いがあきらかになっている。
独のショルツ首相は露との天然ガス、石油パイプライン供給依存から当初はウクライナ兵器支援に消極的姿勢をみせて批判を受け、その後一転ウクライナへの兵器支援に踏み切ったがギクシャクした関係が続く。
(4)岸田首相はG7広島サミット議長として各国首脳とともに「核兵器のない世界」を目指すとしているが、国連核兵器禁止条約には不参加の核保有国米国に同調、連携して同条約には参加せずに(すべての核保有国、開発国が参加していな不平等性を理由)「核兵器のない世界」実現は端緒にもつけていない現実で、いづれも国内に問題を抱えている。
(5)政治家は自らの発言、行動には責任を持たなければならないが、G7首脳の原爆資料館訪問の記帳に間違いはないと信ずるがG7主要国がこれだけ集結して、結束して世界平和、核のない世界に向けて崇高な精神、考え、理念を示しながら世界がその方向に向かわない、向っていないのは、それに対抗する専制国家、無法治国家が存在するとはいえそれだけが問題というわけでもないだろう。