(1)23年3月期決算企業の業績発表がピークを迎えて、現在754社(全体の53%)の最終利益は前年同期比7.4%増(報道)だった。内容は資源高、円安効果が大きく貢献して、客足回復による業績改善が目についた。
専門アナリストは「世界経済が想定を超えて減速すれば、落ち込みが業績に反映されるリスクがある」と分析している。
(2)日本経済で気になるのが業績回復もそうだが、新商品開発発表による社長、CEOの紹介スタイルだ。米IT企業のトップ、CEOが比較若い経営者であることから、Tシャーツスタイルでステージ上を自由に歩き回りホリゾンタル(horizontal)に映し出されたパソコン画面を使って新商品開発を紹介するスタイルが注目を集めて、今や日本企業でも社長、CEOが競って歩き回り紹介するスタイルが全盛だ。
(3)躍動感があって能動的、会場全体広範囲に近づいて直接アピールできる説得力があり、なにより堅苦しさがなく自由で楽しく受け入れられるわかりやすさがある。ま、しかしこれをまだ60~70代の社長、CEOの多い日本企業がやると借り物のようにギコチなく、身振り手振りも不自然で無理をしている感じが伝わってきて、物事はすべてつくりものではあるがイミテーション(imitation)に見えてかえって説得力を欠くようだ。
(4)米巨大IT企業は世界経済を先導するものではあるが、日本の自動車産業も世界のリーディングカンパニーであり独自の新商品紹介スタイルがあっていいだろう。従来から新開発よりもモノマネ、利用が得意といわれる日本経済、企業で経営者も60~70代中心でなかなか企業改革、産業革命が進まないが、徐々に50代の企業経営リーダーも出てきてIT、AI時代を迎えて若い経営リーダーのベンチャー企業も注目されるものもあり、少子化時代の構造改革(structural innovation)も進み始めている。
(5)政府は社会企業活動、経済成長の持続的発展を見据えて少子化対策への取り組みを重点政策として始めているが、少子化は企業の若い経営リーダーを育てる社会企業の構造改革にもつながるもので、あたらしい未来をつくりだす変革期でもある。