いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

国連の強硬策。 strong counterplot of UN

2023-09-29 20:15:47 | 日記
 (1)今年の国連総会に出席した岸田首相は一般演説には登場したが、国連の気候変動会合の演説には参加が認められずに、出席をしなかった。報道によると岸田首相は演説をする予定で演説原稿も用意していたといわれるが、国連側(グテレス国連事務総長)の意向で演説を見送られたといわれる。

 (2)日本はCO2排出量の多い火力発電による化石燃料依存を表明しており、気候変動問題に対する取り組みが後ろ向きと判断されての国連からの同演説が認められなかったとみられる。同様の事情は英国も同じで、スナク首相は国連総会に出席を辞退しておりやはり後ろ向きな気候変動対策で「大恥」(報道)をかく可能性があったためと報道されている。

 (3)国連総会に出席した岸田首相が同気候変動演説が認められなかったのは、英国のいう「大恥」ということになるからのだろう。日本は化石燃料の活用に先端的技術開発によりCO2排出量を制御する対策を合わせて表明してきたが、地球温暖化による差し迫った解決が求められる気候変動対策には世界、国連からの理解は得られていない。

 (4)国連グテレス事務総長が待ったなしの気候変動問題の解決に向けてめずらしく強硬姿勢に転じたものだが、ことによってはそういう強硬策も評価はできる。本来、国連の立場、姿勢とは違う方針であり、国連としては少数意見、異なる立場の考えも表明する場所を用意して多様な立場、意見、考えの中でともに協力、賛同、共有できるものを模索するのが国連であるはずで、最初から異なる意見、考え、主張を排除するのはふさわしくない。

 (5)たとえば安保理会合で米、中露の拒否権を持つどちらの国の演説、意見表明を認めないということはあったことがなく、安保理でこそそういった国連の強硬姿勢があってもいいものだが、それでは世界の対立、混乱をことさらに深刻化させるだけで出来ない国連の強硬策だ。
 さらに国連は出資金の高い中国に配慮して、遠慮してコロナ対策では中国が発端の感染拡大でパンデミックの判断、宣言が遅れたことが今日的感染拡大現象を招いたともいわれて、国連の独立性が危ぶまれている。

 (6)今回の国連総会には英仏、中露の首脳が欠席して「無力な国連のもうひとつの症状だ」(元仏国連大使)との指摘もある。
 国連安保理はG7国のうち第2次世界大戦敗戦国の日独が安保理事国から除外されたままだ。

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