いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

アンチテーゼとしての麻生節。 aso-tune as antithesis

2023-09-27 20:17:57 | 日記
 (1)この人が発言すれば、政治家としてまともなことはなく、顔に表情がすぐ出て、発言ともどもある意味正直で純粋な人だともいえる。自民党麻生副総理だ。
 今度やらかしたのは、地元福岡での講演で岸田政権が閣議決定した反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有など安保3文書改定を巡って連立与党の公明党幹部が専守防衛の理念に反するとして反対して、最後は「納得するという形になって」(麻生談)公明党に認めさせたことが「それは岸田さんがやった。リーダーシップあるんじゃない」と持ち上げたのはいいとして、続けて「少なくともこういう状況にある時には、岸田さんのような『なんとなくきわめて誠実そう』に見える顔。『リベラルそう』に見えるあの顔の方が世の中に受けるんじゃないの」(『』は本ブログ注)と評価した。

 (2)今の自民党の政治姿勢、信条を見事に言い当てており、「誠実そう」、「リベラルそう」と国民を限りなく「あざむく」、表現は悪いが「だます」政治姿勢、信条だ。この人は世論調査の内閣支持率などどうにでも変わるもので気にすることもないと公言しており、今回の浮上を狙った岸田改造内閣支持率がその前よりもさらに下がって25%になった。

 (3)国民の4分の1の支持しかない評価であり、麻生さんの言うように国民評価はなかなか変わらずに浮上せずに、気にするなと言ってもこれでは岸田首相はやりたい解散総選挙を打ち出せない政治状況である。
 しかし麻生さんもよくこういうことを平気で言えるものだとあきれるが、国民も国民で福岡の地元では十分に支持されて選挙で負けることがなく、それどころか首相まで勤めたとあっては国民を「あざむく」、「だます」ことは承知の上のこと、政治信条なのだろう。

 (4)それでもやはり見ている人は見ているものでそれまでの自民党長期政権が麻生政権で途絶えて、09年民主党政権への本格的政権交代が実現して、麻生さんも政治、国民の厳しい審判を受けているのだが懲りた様子はみられない。
 政治家としての家柄もよくて、地元富豪で育ち、党内第2派閥の会長として影響力もあり、国民の庶民感覚にはほど遠く、が、もはや誰もが真剣に政治家としての資質、問題を指摘する存在でもなく、飾り物みたいなものなのだろう。

 (5)本人がそれを問題にしない、歯牙にもかけないところが、政治家のあるとすればあるべき姿のアンチテーゼ(antithesis)としての象徴なのだろう。

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