いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

安倍残像。 Abe zanzo

2023-09-15 20:34:47 | 日記
 (1)森友事件で財務省などが大阪地検特捜部に任意提出した行政文書を国が不開示とした決定の取り消しを求めた訴訟で、大阪地裁が不開示は適法という判断をした。財務省の公文書改ざん問題で国側が任意で提出した行政文書の開示が認められなかったのは、公開を前提とした文書でなく裁判審理を目的とした証拠文書であり不開示はやむを得ないところはあるが、いまだに森友事件で関係者が訴訟を起こして事件の全容解明にこだわっているのは国側が裁判の早期終結を急いだからだ。

 (2)その原点、当事者の安倍元首相は森友問題の国会追及で100回以上も虚偽答弁をくり返していたことが国会事務局の調査でわかっており、その後も事件当事者として説明責任を果さずに首相を辞任して昨年選挙応援中に銃撃されて亡くなっている。
 公文書改ざんにかかわったとして財務省職員38人が刑事告発されたが全員不起訴になって、被害関係者からすれば国が早期解決を急ぐばかりで全容解明にはいたらない無念さがある。

 (3)その安倍元首相が会長を務めていた安倍派は党内最大派閥で安倍会長が亡くなった現在も安倍派を名乗り、岸田内閣、党執行部に同派議員を送り込んで存在感をみせて安倍氏に代わる会長選びが派閥内主導権争いでまとまらずに、現在も会長不在のまま安倍派として実質集団指導体制を敷いている。

 (4)それはそれで派閥内のことであり勝手にやっていればいいことだが、岸田首相は昨年、政治疑惑を残したまま亡くなった安倍元首相を独断専行で国葬として対応して国民の批判を受けた。
 冒頭例のように当時首相としていくつもの政治疑惑のまま国会、国民に十分な説明責任を果さずに亡くなった今も、政治(派閥)、政権に影響力を残している安倍元首相の存在力を断ち切れないでいる政治力学だ。

 (5)安倍元首相の政治疑惑にかかわる裁判が続けられその後の首相の判断にかかわることに安倍元首相が亡くなった今も影響力、存在力を持っているというのは、政治の公平、公正、公開性からもあってはならないことであり、問題をうやむやにすのではなく安倍時代の残された問題点をかかわった国会、政府機関が検証して国民にあきらかにする責任がある。

 (6)当時の麻生財務相のもとに財務省は組織、体制見直し、検証をしたといわれるが結論は規律を改善した程度の表明でうやむやのままで、それがいまだに訴訟として争われている現実だ。

 

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