(1)27日の衆院選投票に合わせて最高裁裁判官(審査対象者)の国民審査投票もある。有効票の過半数が「X」(辞めさせたい裁判官)となれば罷免されるが、これまで罷免者はひとりもいないゼロだ。
(2)今年は袴田裁判で一度は死刑判決が確定した事件で、再審請求が認められて逮捕から50年以上も経過して確定死刑囚の再審無罪が確定した年でもあり、死刑判決を決定、確定した裁判官、死刑判決確定者に再審の道を開いた裁判官、再審無罪を確定した裁判官(いづれも今回の国民審査対象とは関係ない)が関係しているわけで、裁判官の判断、判決は人間の人生、生活、生命にかかわる重要な責任を負うもので、最高裁裁判官の国民審査の意味、意義も重いものがある。
(3)近年は沖縄米軍基地の辺野古移設工事を巡る裁判で、政府の立場、主張を認め沖縄県の主張が退けられて敗訴が続き、政府の米国、米軍との同盟関係強化を重視する「国益」を優先する裁判判決が目につく。
実態は沖縄に駐留米軍基地の70%以上が集中して、不平等、不自由協定の地位協定で沖縄県民の基本的人権、生活、安全、自由が損なわれて保障されない「現実」がある。
(4)裁判、裁判官が日本国民の基本的人権を守れずに、生活、安全、自由が保障できない「沖縄」、国民を守れない法律上、裁判上の問題、矛盾も多い。
そもそも人が人を裁く不条理(unreasonableness)の世界が裁判であり、裁判官のおかしな発言、行動もあり、警察、検察の捜査、取り調べ、証拠に問題も指摘されており、裁判官の高い能力、知識、判断、識見、人間性が重要な時代だ。